CASE
株式会社宮田運輸
大阪府高槻市に本社を構える株式会社宮田運輸様は、北は福島から南は福岡まで、全国13拠点を展開する物流会社です。スーパーに対し、食品や付帯する包材、ビン、ペットボトルなどを配送しています。従業員304名(ドライバー約150名、倉庫作業員約60名、支援職約70名、事務職約20名)が活躍中です。
*経営理念
「全従業員の幸せを分かち合い、社会に夢・感動・喜びを提供する企業を目指し未来の進歩発展に貢献します。」
*事業の目的と意義
「私たちは理念を共有できる仲間と共に仕事を通して人間共有し、幸福創造企業として永続的に発展する」
上記の思いから、宮田運輸様に採用基準はありません。
社会の受け皿として、“人を集める企業”ではなく、“人が集まる企業”を目指しています。働きたいという意欲を持っている方ならどなたでも採用し、育て、ともに仕事に取り組んでいきたいという思いを体現することで、運送業の社会価値向上にも取り組んでいます。
宮田運輸様についてご紹介するうえで欠かせない大きな取り組みが「こどもミュージアムプロジェクト」です。
発足のきっかけになったのは、今から11年前に起きたトラック運転手による交通事故でした。当初は「大好きなトラックが悲しい事故を起こしてしまった…」と、トラックをなくす方向で考えていた代表に、ご遺族の方から「息子が亡くなったことをわかってほしい」と伝えられたのです。その言葉を受け、代表は「起こった事実は変えられないが、トラックを活かすことでその意味を変えることはできる」と考えを改めました。
その際、あるドライバーの運転席に子どもの描いた絵が飾られているのを見て、あることを思いつきます。
「トラックに子どもの絵をプリントしてみよう!」
善は急げと、代表は試しに1台のトラックの扉部分に子どもの絵をデザインプリント。業務で走らせてみたところ、多くの方から好評をいただくことができました。運転手は「子どもを助手席に乗せている気持ちになる」と運転が丁寧になり、トラックの後続車も子どもの絵を見ることで無理な運転をすることがなくなったのです。
「誰の心にもある、優しくしたい・世の中を良くしたいという気持ちを呼び起こすことで心にゆとりを取り戻せば、交通事故を減らすことができる」という思いが、こどもミュージアムプロジェクトの根幹です。
この取り組みは日本中から協賛をいただき、子どもの絵をプリントしたトラックを延べ330社・1,430台が導入。その輪は年々広がり続けています。
このように、子どもの描いた絵をプリントするトラックを日本で初めて取り入れるなど魅力的な取り組みを実施し、安定した業績を継続している宮田運輸様ですが、採用活動においては苦戦していた過去がありました。
タウンワークやはたらいくをメインに求人を掲載していた当時、文字数や写真数の制限により原稿がテンプレート化されてしまい、自社の魅力を十分に伝えることができず、他社物流企業との差別化が不十分でした。そのため給与や働き方でしか見てもらえず、まず応募数を集めることすら難しい状態でした。
しかしながら、現在では月間で10件以上の応募を担保できるようになっただけでなく、月間1名以上の採用を確保できるようになりました。
このような成功につながった理由は、「事業所ごとの決済から本部での決済に移行したことによるコスト削減とスピード対応の実現」と「Indeedの運用」です。この取り組みについて、株式会社宮田運輸 宮田様と、弊社営業担当の小森に話を聞きました。
当時、宮田運輸様が抱えていた課題は以下の通りです。
(1)事業所ごとの決済、および、拠点ごとに掲載を行うことによるコストが発生していた。
(2)事業所長が多忙により応募者への対応の遅れが発生し、採用につなげることができていなかった。
(3)媒体の文字数制限などにより、原稿の内容がテンプレート化しており、他社との差別化が難しくなっていた。
(4)掲載課金型のタウンワーク・はたらいくを中心に掲載していたため、掲載期間が決まっており、また、採用が決まっても原稿を停止できずに応募単価が高くなっていた。
(5)良かったこと・悪かったことの効果測定ができず、データの蓄積ができていなかった。
実は、宮田様の前任担当者の頃に他代理店でIndeed運用にチャレンジした過去があったものの、40万円かけて採用ゼロという結果に。これがトラウマとなり、宮田様もIndeedの運用再開に消極的になっていました。
宮田運輸様の採用担当が宮田様に変更になった同じタイミングで、トラコムの小森が、宮田運輸様の採用活動をサポートすることに。採用未経験だった宮田様と小森の二人三脚の採用活動がスタートしました。
求人原稿に採用担当者名と電話番号を記載するため、また、拠点ごとに掲載・決済を行っていたために、以前は事業所長が忙しく応募者に対応できず採用につながらない、という状況が発生していました。
この「応募があっても対応できていない(歩留まり)状態」と、「事業所長のプライバシーを保護できていない状態」を解消するため、事業所決済から本部決済に変更。社内からも反対は起きなかったそうです。
当初は、掲載課金型のタウンワークやはたらいくでの掲載から、Indeedで月額12万~15万円の運用への切り替えを行い、中長期的な採用活動を行うことをご提案していました。
しかし、前任者時代、Indeedに40万円をかけて採用がゼロだったことがトラウマとなり、宮田様も「Indeedはやりたくない…」という思いを持っていたのです。小森はIndeedによる採用に手応えを持っていましたが、宮田様の気持ちに寄り添い、「では、はたらいくを1回やってみましょう」と再度ご提案しました。その結果、埼玉の1拠点をはたらいくで掲載することが決まったのです。
宮田様と埼玉事業所の事業所長、そして小森の3名で、複数回Zoomによる原稿会議を開催。全員で原稿内容を考え、納得したうえで掲載した原稿でしたが、残念ながら採用には至りませんでした(応募3件/4週間掲載)。
そこで、小森は改めてIndeedを提案します。
「正直に申し上げて、宮田運輸様ならすぐに応募が来ると思います。1事業部で9万円*のコストを使うなんてもったいないくらいです。それに、Indeedであれば採用が決まればすぐ掲載をストップでき、チャージ金額は残したまま次回に使用することができるんです」とメリットを説明。小森の思いに宮田様も動かされ、遂に12万円のチャージで1拠点のIndeed掲載をスタートしました。(*9万円は当時の宮田運輸様がはたらいくを掲載する際の料金となります。)
その結果、3日程度で採用が決定!残チャージ額11万円という結果に。
その後フォークリフトスタッフの募集を2拠点で実施し、さらに7応募を獲得。Indeedでもしっかり応募を獲得できるということが分かりました。
Indeed(Indeed PLUS)移行後、埼玉での採用に難航していた宮田様は、弊社営業小森に「なぜ埼玉は応募が来ないのでしょうか?」と相談してくださいました。
そこで採用市場レポート*を確認すると、埼玉は大型ドライバーの募集が難しい地域であることが判明したのです。さらに、埼玉と他事業所とのデータを見比べて、職種やエリアで採用難易度や有効求人倍率が異なることをご理解いただきました。単なる体感レベルの話ではなく、データを活用して現場の納得感を得られたことが非常に大きい結果でした。(*Indeedの採用市場レポート機能では、「職種」×「都道府県」の月ごとに、給与相場や掲載数、求職者数などの市場調査を行うことができます。)
現在は、全事業所をIndeedに掲載することで事業所ごとの採用難易度もしっかり把握可能に。求人・採用に関するデータやノウハウを、自社内に蓄積することができるようになりました。
また、事業所や募集職種ごとにIndeedのキャンペーン分けを小森が実施。採用難易度にあわせて最適なコスト分配を行えるように調整しています。
(例:月12万円チャージ、8万円:注力案件、4万円:その他案件など)
Indeed原稿で宮田運輸様の魅力やアピールポイントを詳細に記載することや、キャンペーンの的確な振り分けによって、月間10件以上の応募を担保できるようになりました。
これにより、Indeedでの採用が0件だった過去に比べて、毎月1名以上の採用確保につなげることができました。具体的な数値としては、2024年4月~12月の間で応募120件、30名の採用を行っています。応募単価は1~2万円となり、はたらいく掲載時の応募単価から1万円削減することにも成功しました。
また、宮田運輸様のホームページ経由による応募も増加しました。これは、Indeed原稿にホームページのURLを記載したことによる相乗効果ではないかと考えています。
大満足の一言に尽きます。Sが最大級ならS+、10段階であれば11をつけたいくらいです。各事業所や役員会でも褒めてもらえます。
人が集まらないこのご時世、応募が来ることが安心感や自信、喜びにつながっています。全事業所で募集ができることでトラックの稼働率も上がりますし、ありがたいことばかりですね。
さまざまな職種で募集もできており、今まで43原稿もの掲載を行えました。2事業所、2原稿、採用0件だった過去から一転、現在では13事業所、43原稿、年間120件応募に!自社のことながら驚きの変化です。
小森さんは採用活動に関する不安を取り除いてくれます。
採用活動は運の要素もあり、採用結果そのものよりも、採用の過程でいかに改善していくが重要です。その点、小森さんはデータを駆使して、応募や採用が伸び悩んでいる事業所ごとに効果を見てくれるんです。
事業所ごとの給与や条件も理解してくれたうえで、例えば「ここの地域は給与よりも福利厚生をアピールしましょう」「採用ターゲットをプライベート重視の方に変更しましょう」といった追加の提案もしてくださいます。 1原稿1原稿しっかり見てくれているという安心感があるんです。
もし小森さんを他社に紹介するなら、「二人三脚でフラットにチャレンジしてくれるのはもちろん、採用活動の形を作ってくれる。さまざまなことをやってくれるので安心して一任できる方です 」と伝えたいですね。
採用未経験だった自分のために、小森さんは、Indeedやはたらいく・クリック課金の勉強会も実施してくれました。そのほかにも、入社後の定着率アップにつながる取り組みの資料も作成してくれるなど、細やかな対応をしてくださっています。
「小森さんがいないと不安でしかたないです(笑)」と、笑顔で話してくださった宮田様を、弊社は採用のプロとしてこれからもサポートして参ります。
1958年(昭和33年)設立以来、大阪府高槻市に本社を構え、全国13拠点を展開する物流会社です。トラックでの配送・各スーパーにお米の卸、倉庫管理をメインに事業を展開。福島県などの地方では野菜なども扱っています。トラックに子どもが描いた絵をプリントする先駆者として「こどもミュージアムプロジェクト」に取り組むほか、グループ会社では高校や幼稚園も運営。令和6年にはホールディングス体制に移行し、安定した経営基盤のもと、順調に業績を伸ばしています。