CASE
株式会社ファイントラスト
株式会社ファイントラスト様は、愛知県や岐阜県を中心にカーライフサポート事業を展開しています。中古車の販売・買取、自社板金工場での点検整備、カーリース、保険代理店業務と幅広いサービスを提供。設立より13年で店舗数14、従業員数約240名、売上高107億円突破と、中古車販売店の数が全国最多ともいわれる愛知県において、年々存在感を高めている企業様です。
順調に事業拡大を続ける一方で、採用活動は苦戦を強いられていました。事業拡大のスピードに採用ペースが伴わなければ、勢いにブレーキが掛かってしまいます。
そこで採用活動の見直しを図るべく、HPよりお問い合わせをいただいたのが弊社トラコムとのお付き合いの始まりです。今回は成長著しいベンチャー企業ならではの採用課題の解決に向けて、弊社が尽力した事例をご紹介します。話を伺ったのは、ファイントラスト採用担当の大野様と、弊社営業担当の二村です。
弊社にお問い合わせをいただいたのは2024年6月のこと。その時点で利用していたのは、応募があるごとに料金が発生する応募課金型の求人メディアでした。応募の有無に関わらず掲載開始時点で料金が発生する従来の求人広告と比較して、応募課金型メディアは予算を効率よく使えることが特徴です。しかしながら、その応募が有効応募(採用ターゲットにマッチした人材からの応募)でなければ、予算をうまく使えたとは言えません。ファイントラスト様も、応募はあれど採用ターゲットではない人材からのものが多く、効率よく予算を運用できているとは言えない状態でした。
「求人メディアのほかには、リファラル採用(自社社員からの紹介)が大きな割合を占めています。ですが、いつまでもリファラル採用に頼るわけにはいきません。成功事例・成功パターンを作るのが人事の責任。そう考え、トラコムに相談をしました」と大野様。
24年度の新規オープンは2店舗、25年度も5店舗の出店を目指す中で、社員の増員は急務。そこでまず二村がご提案したのは、求人配信プラットフォーム「Indeed PLUS」でした。
Indeed PLUSのメリットは、世界No.1の求人サイト(※)Indeedに求人を掲載できることに加えて、連携している他の求人サイトにも転載される可能性があり、求人の露出を増やせることです。そのうえで二村は、Indeedのキャンペーンを活用して、予算運用の最適化をご提案しました。
キャンペーンとは、有料掲載をする求人をグループ分けする単位のこと。複数の求人をキャンペーン分けして掲載することで、職種・エリアごとの予算配分がしやすくなります。
※Comscore, 総訪問数, 2024年3月
募集をするのは、営業スタッフ/事務スタッフ/テレフォンアポインター/人事スタッフ/整備士/自動車検査員/店長 等々。さまざまな職種やポジションが存在するうえ、資格・経験不問の職種もあれば、資格や実務経験が必須のポジションもあり、採用難易度にバラつきがありました。
そのため、採用難易度に応じてキャンペーン分けを実施。まずは事務スタッフやテレフォンアポインターなど、比較的採用難易度の低い職種に予算を集中投下して効果を最大化し、早期拡充を目指します。続いて営業や整備士、店長といった採用難易度の高い職種に、早期拡充によって生まれた余剰予算を含めて、予算を割く計画を立てました。
Indeed PLUSでの掲載を開始後、狙いどおり比較的採用難易度の低い職種の多くは1ヶ月以内に採用が決まり始めました。片や採用難易度の高い職種は反響にバラつきが生じましたが、想定内です。二村は次の一手として「Airワーク 採用管理」への移行をご提案しました。
『Airワーク 採用管理』は、0円でカンタンに求人募集ができる採用管理サービスです。最短5分で自社の採用ホームページが作成でき、求人を作成してすぐに求人募集が開始できます。応募者との連絡も画面からカンタンに行うことができます。作成した求人はAirワーク 採用管理上だけではなく、世界No.1の求人検索サイト(※1)Indeedにも自動連携(※2)されるため、多くの求職者に情報を届けることができます。更に2024年1月にリリースされたIndeed PLUSの有料掲載を組み合わせることで、求人を求職者の最大約7割(※3)に届けることができます。
(※1):Comscore, 総訪問数, 2024年3月
(※2):求人掲載はIndeedの利用規約・掲載基準に準じるため、掲載されない場合もございます。
(※3):株式会社ヴァリューズ シェア調査 2024年6月 (日本国内の主要求人サイトを1年に2日以上利用しているユーザーのうち、 Indeed・タウンワーク・とらばーゆ・はたらいく・フロム・エー ナビ・リクナビNEXT・リクナビ派遣を利用しているユーザーの割合。人材紹介等を除いた約60サイトを競合求人サイトとし、PC・スマートフォン間の重複は加味せず集計。)
さらにちょうどこの時期より、企業から求職者に対してスカウトを送付できるアプローチ機能が利用可能に。応募を待つのではなく、求職者に応募を働きかける“攻めの採用手法”の導入こそ、二村の狙いでした。
企業側からアプローチを受けた求職者は「スカウトが届いた!どんな企業・求人だろう」と関心を持ちます。事実、アプローチを受けた求職者のうち3人に1人が応募しているというデータも。
アプローチ機能には「自動」と「手動」があり、前者はあらかじめ設定した採用条件などに沿って、システムが自動で求職者にスカウトを送付します。手間は掛かりませんが、送付する文面のカスタマイズはできません。後者は企業側が求職者のレジュメを確認し、その人に向けて1通ずつ文面を練ってスカウトを送付できます。手間は掛かりますが、文面をカスタマイズできる分、自動アプローチよりも応募につながる可能性は高いです。
Indeed PLUSでの掲載開始から約1ヶ月半後、採用難易度の高い求人の一部をAirワーク 採用管理に移行したところ、アプローチ機能が功を奏し応募数・採用数ともにアップ!その後、全ての求人をAirワーク 採用管理に移行し、効果の最大化を図りました。
二村は当時をこう振り返ります。
「成長スピードの速い企業様であり、職種も多いことから、たくさんの求人を掲載することは初めから想定していました。Indeedのキャンペーンを活用して予算を最適に運用すれば、採用につながる自信がありましたし、Airワーク 採用管理のアプローチ機能による効果アップも狙いどおりです」
提案①は、求人の露出を増やすこと=より多くの求職者に閲覧してもらえる仕組みづくりに重点を置いています。しかしながら、どんなに求人が閲覧されても、応募をしたくなる・働きたくなる内容でないと意味がありません。
当初掲載した営業スタッフの求人は、主に「未経験OK」や「高収入(給与+インセンティブ)」をアピール。経験者募集の人事スタッフも、同様に「高収入」をアピールする内容でした。
ところが、採用ターゲットである20~30代を上回る年齢層からの応募が多く、また人事は経験者募集にも関わらず、未経験者の応募も散見される結果に。
二村はこれを受け、求人原稿の改善を図るために、採用ターゲットをより詳細に分析する「採用ペルソナ設計」に着手しました。
採用ターゲットと採用ペルソナの違いについて簡単にご説明します。採用ターゲットは「20代男性」などの大きな枠のこと。採用ペルソナは、その枠の中でより具体的にイメージした架空の人物像のことです。
採用ペルソナを設定して求人の”宛先”を明確にすることで、何をアピールすれば良いかが整理され、求める人材により届きやすい求人を作成できるようになります。求職者側から見れば、数ある求人の1つではなく「私のための求人だ」と認識し、応募を前向きに検討してもらいやすくなるでしょう。
二村は、弊社の求人作成スタッフにデータを共有し、会話を重ねて採用ペルソナを形づくっていきました。完成したものの一部をご紹介しましょう。
▼ 営業スタッフ ・佐藤亮介(26歳) ・大学卒 経済学部 ・IT企業での事務、サポート業務経験3年 ・愛知県名古屋市居住 <転職動機> 入社から数年が経ち、バックオフィス業務のやりがいが薄れ、お客様と接する仕事に興味を持つ。達成感・キャリアアップにも関心が強く、成績が評価に直結する営業職、中でも未経験からチャレンジしやすい反響営業への転身を検討中。また現在は残業が多いため、プライベートの時間の拡大も希望。趣味の旅行をもっと楽しみたい。 |
▼ 人事スタッフ ・佐々木健一(30歳) ・大学卒 情報学部 ・SNSマーケティング業務経験5年 ・愛知県名古屋市居住 <転職動機> 経験を活かしてSNS運用の立案や戦略を担当するポジションに挑戦したい。特に、企業のブランディングや認知度向上に強い関心あり。仕事の成果がキャリアや収入に反映される環境を求めているものの、オフの充実も重視。休日は趣味の音楽活動や、家族との時間を楽しんでいる。 |
こうして完成したのが以下の求人です。
営業スタッフは「100%反響営業」「若手活躍中」などのワードを盛り込み、挑戦しやすさや同世代と働ける安心感・一体感をアピール。「ノルマなし」「年間休日」といった働きやすさも目立つように配置しました。
収入の高さをメインで訴求していた以前の求人と見比べると、違いがお分かりいただけると思います。
▼ 営業スタッフ:採用ペルソナ設計前
▼ 営業スタッフ:採用ペルソナ設計後
人事スタッフも、営業と同様に若手が活躍している旨や働きやすさをアピールする内容に。また、大野様のご要望により職種名も変更。幅広い世代に認識されている「人事」から、採用ペルソナと親和性の高い「マーケター」に変え、より興味・関心を引く仕立てにしました。
▼ 人事スタッフ:採用ペルソナ設計前
▼ 人事スタッフ:採用ペルソナ設計後
Indeedキャンペーンの活用、Indeed PLUSへの移行とアプローチ機能の活用、採用ペルソナ設計をした求人原稿への変更を経て、効果は大幅にアップしました。ミスマッチが起きていた応募者の年齢層は、20代~40代が中心となり有効応募は増加。また、もともと使用していた求人メディアの平均応募単価は営業スタッフが1万1,000円、事務スタッフが8,000円でしたが、Indeed PLUS移行後の1ヶ月で、平均応募単価5,199円、3ヶ月後には4,174円にまで下がりました。
特筆すべきは、小牧市堀の内の「小牧店」にて、3年以上にわたり苦戦していた事務スタッフの採用に成功したことです。なんと、2ヶ月以内に3名も入社しました。
マーケター(人事)の募集では、日本最大級のポータルサイト運営会社にてマネージャーを務めていた方の採用に成功。「求人原稿に惹かれて応募した」と仰っていたそうで、大野様と二村の取り組みが見事に実を結びました。
「今まであらゆる求人メディアに依頼し、さまざまな営業さんと仕事をしてきました。その中にはテンプレートな対応だったり、提案がありきたりだったり、情熱だけで根拠が無かったり…。
二村さんは、断トツで優秀な働きをしてくれています!いい意味で営業らしさがなく、提案はロジカル。データにもとづいた根拠のある提案をしてくださるので、素直に受け入れられます。
この事例紹介によって二村さんの優秀さが皆の知るところとなり、大企業の担当に起用されて弊社の担当を外れる…そうならないことを祈ります(笑)」
2025年現在、お任せいただく案件数・予算額ともに増え、長期契約も結ぶなど信頼をお預かりしています。しかし、お付き合いは始まったばかり。改善すべき伸びしろのある案件はまだありますし、ファイントラスト様の成長に伴って今後新たな案件も生まれるでしょう。採用活動の成果が事業拡大にダイレクトに影響する「成長期」をともに歩み、課題を乗り越え、末永くビジネスの成長を支えるべく今後も力を尽くします。
設立から13年で売上高107億円を突破したカーライフパートナー。毎年、新店舗をオープンしており、現在は愛知県・岐阜県を中心に14店舗を展開しています。中古車販売・買取サービスに加えて、自社板金工場の保有や保険代理店業務、カーリース事業、コバックとのフランチャイズ契約など、事業の多角化と独自のネットワーク形成を実現。さらなる高みを目指し、現在もスピーディーな事業拡大を続けている企業様です。