地方企業の人材募集ノウハウ。応募者が集まる求人情報とは？

「駅から徒歩30分なんて当たり前」「移動手段は車じゃないと無理！」「若い人が欲しくても、みんな都会に出てしまう」「人口の少ない地域では応募すらこない」など、地方だから採用できないと諦めていませんか？本記事では、このようなお悩みをお持ちの地方企業でも、少しの工夫をするだけで応募数をUPできる採用ノウハウをご紹介します。

地方の人材募集でぶつかる壁

地方における人材募集のお悩みは企業によってさまざまですが、採用に至らない主な原因は何なのでしょうか。大きく以下の3つが挙げられます。

地方の労働人口不足

地方中小都市や中山間地域等では、今後急激な人口減少の進展が予想されています。また、人口構成の高齢化も著しく、人口減少を上回る勢いで労働力人口の減少が進むと考えられています。

1つの求人に対する応募件数が少ない

地方で求人募集した際、地方の総人口の減少や労働人口の減少に伴い、都心に比べて1社に集まる応募件数自体が少なくなってしまいます。
また、地方に住む方の中には都心に働きに出る方もいるため、ますます地方で働く人の減少が進み、応募数を確保することが困難になっています。

交通手段がない、アクセスが困難なエリアでの募集がある

勤務地が駅から徒歩30分以上、勤務地へ向かうバスは1時間に1本しか来ないなど、地方では立地・アクセスが悪い場所にあることも多いです。立地が悪いことが原因で応募につながらなかったり、家や駅から近い企業での内定が決まったので選考を辞退されるといったことにお悩みを抱える地方企業も少なくありません。

上記のような理由から、なかなか応募が集まらずに求人掲載・採用にかける費用がどんどん膨らんでしまったり、応募を集めるために待遇を上げることでお金がかかってしまったりすることが、地方での人材募集において大きな壁となっています。

求職者にとっての地方で働くメリットとは？

そもそも、地方で働くことはデメリットばかりではありません。
では、地方で働くメリットとはどのようなところにあるのでしょうか。

地方で働くメリット

• 経験や資格などを持っている人は都会に出ていってしまうので、地方でそのような人が来るとなると企業からは重宝される
• 都会に比べると地価も低いので、転勤なども併せて行う場合は安い家賃で広い部屋に住むことができる
• 公共交通機関を使う場合は通勤ラッシュと呼ばれる時間帯でも人混みを感じること無く出勤することができる

など、仕事面よりも生活面でのメリットが大きいですね。

地方企業で働きたい人の思考

上記メリットを踏まえたうえで、都市部での採用と地方での採用は何が違うのでしょうか。

地方で採用を行う場合、仕事のやりがいを記載して働くイメージをつける必要はありますが、他にも、その地で暮らすメリットを記載し、働きながら生活するイメージをつけることも重要となります。

「仕事を第一として働きたい！」と思う人は都会に出る傾向にありますが、地方で仕事を探す人の中には、「地方の実家で暮らすため」や「子供のために地方での生活を選ぶ」といった生活を軸に地方で仕事を探す人が少なくありません。

そのような方には、地方の企業で働く価値を「仕事のやりがい」だけでなく、生活するにあたってのメリットを伝える必要があります。

地方企業の採用のコツ

「僻地」と呼ばれる採用が難しい地域でも、原稿内の2つのポイントをしっかりと押さえれば応募に繋げることができます。

1.地方企業で働きたい求職者が求めている情報を伝える

まず1つ目は、上記でも記載したように、求職者の求めている情報をしっかりと伝えることです。

仕事内容はもちろん、入社してから1週間、1ヶ月…一人前になるまでのイメージができる内容を具体的に原稿内に記載しましょう。
また、仕事のやりがいは人それぞれ違います。仕事内容とは別に、どのようなところにやりがいを感じて働いているかといった、スタッフの生の声を伝えることも効果的です。スタッフの取材が可能であれば、皆さんの生の声を原稿に反映します。

2.地方企業で働きたい求職者に見てもらえる検索軸・ワードの設定

2つ目は、せっかく良い原稿ができても、求職者の目に止まりにくい、なかなか検索にヒットしないようでは意味がありません。

この地域にはどのような地域の人が働きに来ているのか、電車などの公共交通機関を利用する場合の沿線の設定は適切か、また、職種検索軸はターゲットが検索しそうな職種に設定ができているか、求職者がよく調べる人気ワードを原稿内に反映できているかなど、私達は人口流入データや人気ワードデータなど、様々なデータを用いて原稿を作成します。

もちろん、都会でも地方でもデータを用いて適切な設定を行いますが、特に地方採用では、「勤務地設定」と「駅設定」が重要となるため、企業様との打ち合わせでもデータを用いて根拠のあるご提案を行います。

地方の人材募集におすすめの求人媒体とは？

さまざまな求人媒体がありますが、地方の人材募集に向いている媒体を2つご紹介します。

Indeedが地方の人材募集に最適。その理由とは？

Indeed（インディード）は、世界でNo.1の求人サイトです。
クリック課金型の求人のため、求職者に自社の求人原稿をクリックされない限り、チャージした金額が消費されない仕組みとなっています。
掲載するごとに費用が発生するものではなく、掲載してクリックされて初めて費用が発生しますので、地方企業のように労働人口が少なく都心に比べて応募数が少ない募集にとっては、無駄なコストがかからないというメリットがあります。

Indeedの掲載で効果を出すポイント

求職者はIndeedで仕事を探す際、「キーワード（職種や業種など）×エリア」を入力して検索することが多いため、その地域で働きたい求職者にだけ自社の求人情報を届けることができます。
中でも地方で仕事を探す求職者の多くは、より具体的に勤務地や勤務条件などを入力して検索します。（○○市だけでは範囲が広すぎるため）
そのため、予め求めている採用ターゲットに合ったキーワードを原稿内に入れることで、数少ない求職者の中から自社の採用ターゲットにマッチした方からの応募につなげることができます。

タウンワークが地方の人材募集に最適。その理由とは？

タウンワークは紙面とネットの両方からアプローチできる求人媒体です。
タウンワークネットには紙面の内容よりも情報量を多く記載することができます。（サイズにもよりますが、タウンワークネットには約1700文字の情報量を記載することが可能です。）
紙面の限られたスペースでは伝えられない文章も、タウンワークネットには十分入れることができます。
また、タウンワークネットに記載した文章は、Indeedのキーワード検索にも引っかかることがあります。Indeedの人気キーワードランキングの上位のワードを意識して入れることで、検索に引っかかりやすくなり、より多くの求職者に見てもらうことができます。

タウンワークの掲載で効果を出すポイント

タウンワークで効果を出すには、「駅検索」や「職種検索」の設定が重要になります。（それぞれ3つずつ設定が可能）
特に路線の少ない地方では、駅の乗降者数によって設定する駅を考えたり、全体的な掲載件数が少ないので、職種検索の大分類カテゴリを1つだけに絞らず、3職種をバラけさせることで、より多くの閲覧数を担保することができます。
タウンワークの紙面の配布エリアは地域が限られていますが、ネットからの応募が全体の7～9割に増加している昨今では、地方採用においてもタウンワークで採用につなげることが十分に期待できます。

地方企業の採用成功事例

弊社トラコムがお手伝いさせていただいた中から、地方での人材募集に成功した事例をご紹介します。

お客様の概要・抱えていた課題

全国に展開している清掃会社のお客様。
滋賀県のある地域での募集では、地元の折込求人に掲載してもタウンワークに掲載しても応募が全く来ないという悩みを抱えており、ご相談を頂きました。

当時掲載していた折込求人やタウンワークの原稿を確認すると、タウンワークでは1番小さいA1サイズという小さな枠に条件だけを並べたような原稿で、求人を読んだだけではその企業や仕事の魅力が伝わりにくいものでした。

また、掲載時の駅やエリア設定はとりあえず近いエリアを設定しており、その地域設定が本当に正しいのか、担当者の方もあまり把握されていないご様子でした。

課題に対する打ち手・工夫したこと

上記の課題を改善すべく、職場を見学させてもらい、仕事内容を1～10まで一つ一つ担当者の方に教えていただき、実際に働くスタッフ2名からもお話を伺いました。

そして自分で見た情報や聞いた情報を落とし込んだ原稿を作成。
また、滋賀県の山の方にある企業だったので、車で通勤される場合や、電車やバスで通勤される方がどのように出勤されているかをヒアリングし、リアルな情報を原稿に記載。

人口流入データなどを活用し、他の地域からでも流入が十分に見込める地域を設定しました。

結果

タウンワーク　A2サイズでご掲載。
今まで応募数が0件だったのに対し、4週間の掲載で15件の応募を獲得！

採用された方は、清掃経験はあるが結婚を機に仕事を一度離れ、ご主人の仕事の都合で地方に引っ越した方でした。応募数UPだけでなく即戦力の採用にも成功し、担当者の方にもご満足いただけました。

地方企業の人材募集まとめ

都会で働きたい人がいるように、地方で働きたい人や働かなければならない人は必ずいます。それがたとえ1人しかいなくても、私達はその1人の方に魅力の伝わる原稿を作成します。 ただ聞いた情報を原稿にするだけではなく、この原稿を作成した理由や根拠を持ったご提案を行います。

難しい地域・職種だからと諦めずに、貴社の最適な打ち手を見つけるためにも、地方での人材募集にお悩みを抱える企業様は、お気軽にご相談ください。