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採用手法が多様化するなか、人材と直接コミュニケーションできる方法として注目されているのが人材マッチングサイトです。採用戦略を考えるうえでぜひ検討したい手法ですが、どのように活用すればよいか悩んでいる担当者もいるのではないでしょうか。
そこで当ページでは、人材マッチングサイトの概要やおすすめのサービスを解説します。求人掲載や人材検索ができるといった人材マッチングサイトのメリット、活用時の注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
人材マッチングサイトは、企業と求職者が直接つながるためのオンラインプラットフォームです。
人材マッチングサイトの特徴は、企業と求職者が直接コミュニケーションできる点です。人材紹介エージェントのように担当者が仲介することなく、企業と求職者が互いのプロフィールを見て、お互いに直接アプローチできます。
人材マッチングサイトにはさまざまなタイプがあり、例えば「クラウドソーシングサイト」や「ダイレクトリクルーティングサイト」などが含まれます。ダイレクトリクルーティングについて詳しくは、以下のページをご参照ください。
ダイレクトリクルーティングとは?手法の種類と導入をおすすめするケースを解説
人材マッチングサイトでは何ができるのでしょうか。主な機能として、以下の4つが挙げられます。
機能 | 説明 |
求人掲載 | ・求人情報をサイト上に掲載できる ・求職者から企業にアプローチできる機能 |
人材検索 | ・人材データベースから条件に合致する求職者を検索できる ・企業側から求職者へアプローチできる機能 |
メール・チャット機能 | ・企業と求職者が直接やり取りできるコミュニケーション機能 ・面接日程の設定や質問への回答なども可能 |
AI(人工知能)アシスト・自動化機能 | ・AIによる自動化機能 ・求職者と企業の求人情報を自動的にマッチングさせるなど |
特に「人材検索」は人材マッチングサイトのメインともいえる重要な機能です。利用するサイトを選ぶ際には、どのような条件で人材検索できるか、検索機能は使いやすいかなどをチェックしましょう。
具体的なサイトは「おすすめの人材マッチングサイト9選」でご紹介します。
人材マッチングサイトのメリットは、以下の3点です。
上記のメリットを詳しく解説します。
一つのメリットは、採用する人材の「マッチ度・質」を高めやすいことです。
人材マッチングサイトには、求職者のプロフィールや経験・スキルなどの情報が登録されています。それらの情報を元に、自社の要件に合う人材にピンポイントでアプローチすることが可能です。そのため不特定多数からの応募が来る求人・転職サイトなどに比べて、自社にマッチする人やハイレベルな人材を見つけやすくなっています。
一般的な求人サイトでは、欲しい人材に求める条件が多い場合、該当する人材からの応募率は低くなります。この点、人材マッチングサイトでは人材データベースの検索機能を利用できるため、レアな人材でもスムーズに探し出すことが可能です。
人材マッチングサイトは、転職潜在層にもアプローチできるといったメリットもあります。
従来の求人広告や転職サイトは、転職活動を積極的に行っている求職者(転職活動層)からの応募が中心です。一方の人材マッチングサイトなら、例えば「今の仕事に満足しているものの、条件の良いオファーがあれば考える」といった転職潜在層に対してもアプローチできます。
人材不足が深刻化する現代において、他のサイトではアプローチできない人材と出会えるチャンスが増えることは、大きなメリットだといえます。
人材マッチングサイトは長期的に利用しやすい料金体系です。
多くの人材マッチングサイトでは「成功報酬型」の料金体系を採用しています。つまり、サイトを通じて人材を採用した場合のみ料金が発生し、採用に至らなければ費用は発生しません。
一部のサイトでは月額料金がかかるなど「定額制」の料金体系を導入していますが、月額5万円など長期利用を前提とした価格設定です。
求人掲載の期間が長いほど費用が高くなる就職サイト・転職サイトとは異なり、長期間サービスを利用してもコスト負担が大きくなりにくいことがメリットです。
おすすめの人材マッチングサイトは、以下の表の通りです。
サイト名 | 課金形式 | 料金目安 |
リクルートダイレクトスカウト | 成功報酬制/定額制 | 成功報酬はエージェントサービスの半分程度/2年目以降は年150万円の定額料金あり |
ミイダス | 定額制 | 要問合せ |
Green(グリーン) | 成功報酬制 | 1名60万~120万円 |
OfferBox(オファーボックス) | 成功報酬制/定額制 | 1名38万円(定額制の料金については要問合せ) |
Workship(ワークシップ) | 成功報酬制/定額制 | 1名50万円/月額4万円~ |
Wantedly(ウォンテッドリー) | 定額制 | 月額5万円~ |
クラウドワークス | 有料オプション購入 | 無料~ |
CARRYME(キャリーミー) | 成功報酬制 | 要問合せ |
SOKKIN MATCH(ソッキンマッチ) | 成功報酬制 | 要問合せ |
それぞれの人材マッチングサイトの特徴を解説します。
課金形式 | 成功報酬制/定額制 |
料金目安 | 成功報酬はエージェントサービスの半分程度 /2年目以降は年150万円の定額料金あり |
リクルートダイレクトスカウトは、ハイクラス向けの人材マッチングサイトです。登録者の半数が「年収600万円以上」(※)など、即戦力のハイクラス人材が多く登録していることに強みがあります。(※スカウトを利用しているサービス登録者。2023年8月31日時点)
課金形式は成功報酬制で、初期費用はかかりません。2年目以降はデータベース利用料がかかりますが、採用に成功すれば、翌年のデータベース利用料が無料になります。スカウトの送信数は無制限で、長期的に利用しやすいサービスです。
課金形式 | 定額制 |
料金目安 | 要問合せ |
ミイダスは、自社での活躍を予測する「活躍要因診断」など、ユニークな機能が豊富な人材マッチングサイトです。活躍要因診断は、自社の組織や人材の特徴を診断して「自社で活躍できる社員の特徴」をデータ化する機能です。自社の活躍要因診断を実施することで、どのような人材とマッチングすべきかが明確になり、人材検索がしやすくなります。
自社にマッチしやすい人材への自動アプローチ機能もあり、サイトに新規登録した求職者に対しても、条件に合致していれば自動でアプローチすることが可能です。
課金形式 | 成功報酬制 |
料金目安 | 1名60万~120万円 |
Green(グリーン)は、ITやWeb業界に特化した人材マッチングサイトです。エンジニアやデザイナーといったIT人材が登録者の60%を占めており、ベンチャー企業なども多数利用しています。経験のあるプログラミング言語の種類など、IT・Web系に特化した条件検索が可能です。
成功報酬制で、料金は一律の「1名60万~120万円」と決められています。掲載期限はなく、月額費用などもかからないため、コストを「掛け捨て」するリスクを抑えられることが魅力です。
課金形式 | 成功報酬制/定額制 |
料金目安 | 1名38万円/定額制の料金については要問合せ |
OfferBox(オファーボックス)は、新卒向けの人材マッチングサイトです。登録学生数18万人超、オファー開封率89%と、効率的に学生を採用するための環境が整っています。
学生のデータベース検索機能では、AIによるアシストシステムが搭載されています。オファー承認に至りやすいと思われる学生が検索結果の上位に表示されるよう、AIが自動的に判定し、表示順位を最適化してくれる機能です。
料金は基本的に成功報酬制ですが、学生に早期にアプローチする「早期定額型」のプランは定額制で利用できます。
課金形式 | 成功報酬制/定額制 |
料金目安 | 1名50万円/月額4万円~ |
Workship(ワークシップ)は、フリーランス人材を探せるマッチングサイトです。データベースには4万人以上のフリーランスが登録しており、スキル・働き方・報酬額などさまざまな条件で検索できます。
Workshipでは、AIによるスコアリング技術が導入されており、登録されている人材の総合力を数値化。人材のスキルを一目で見極めやすいとともに、ミスマッチのリスクも軽減できる仕組みです。
人材とのマッチング後は無制限でメッセージのやり取りが可能で、じっくり交渉を進められます。
課金形式 | 定額制 |
料金目安 | 月額5万円~ |
Wantedly(ウォンテッドリー)は、ミッションや価値観に基づいた採用を重視している人材マッチングサイトです。企業は自社の価値観や仕事のやりがいなどをまとめた「会社ページ」を公開して、自社の魅力をアピールできます。人材募集の掲載数は無制限で、新卒・インターン・中途・副業採用など、あらゆる採用形式で利用可能です。
スカウト機能もあり、返信率は「20%」と高水準。成果報酬はなく毎月の定額料金だけで利用でき、採用単価を抑えやすいこともメリットです。
参考:Wantedly(ウォンテッドリー)とは?最新料金やメリット、他媒体との違いを紹介|株式会社ミギナナメウエ
課金形式 | 有料オプション購入 |
料金目安 | 無料~ |
クラウドワークスは、フリーランスや副業人材とマッチングできる国内大手のクラウドソーシングサイトです。雇用契約ではなく業務委託として、依頼したい業務、制作してほしい成果物をピンポイントで依頼できます。
報酬から手数料が差し引かれる形で、ワーカー側(業務を請け負う側)に費用が発生しますが、依頼する企業側は基本的に無料で利用可能です。マッチングを効率化する「有料オプション」を購入すると、企業側にも料金が発生します。
例えば1回3万3,000円(税込)の「マイページ表示」のオプションを購入すると、人材(ワーカー)のマイページ上部のPR枠に、一定期間ランダムに自社の募集案件が表示され、より多くの登録者に認知されやすくなります。
課金形式 | 成功報酬制 |
料金目安 | 要問合せ |
CARRYME(キャリーミー)は、企業の課題に応じて、優秀なプロ人材を必要な時に迅速にアサインできる人材マッチングサービスです。
マーケティング(広告運用、SEO、SNS、ECなど)、PR、採用、事業開発、営業など攻めの領域を中心に1.5万人以上のプロ人材の中から、戦略から実務までお任せできます。
完全成果報酬制なのでプロ人材との無料面談をはじめ、求人掲載・推薦・条件交渉など契約開始までのサポートがすべて無償で提供されます。
キャリーミーは企業の課題解決の最適なパートナーとして、目的・フェーズ・予算に最適なプロをご紹介し、事業のグロースや売上アップを実現します。「戦略を相談できる相手がいない」「リソースが足りない」「優秀な人材を採用できない」とお悩みの企業様はキャリーミーの活用をぜひご検討ください。
課金形式 | 成功報酬制 |
料金目安 | 要問合せ |
SOKKIN MATCH(ソッキンマッチ)は、マーケター・クリエイターに特化した人材マッチングサイトです。企業のマーケティングにおける課題をマーケターである事務局が正確にヒアリングし、実務に基づいたスキル診断・面談によって厳選した最適なマーケター・クリエイターを精度高くマッチングします。
マッチング後も事務局が継続的にサポートしてくれるため、スムーズに案件を進行できます。
また、要望に応じて、事務局がマーケティング業務の内製化を支援します。中長期的にインハウスのマーケティング体制を構築することも可能です。問合せは無料となっているため、気軽に相談することが可能です。
人材マッチングサイトを利用する際の注意点・ポイントは、以下の3つです。
上記のポイントについて詳しく解説します。
人材マッチングサイトのデメリットは、採用までに「時間と手間がかかる」点です。人材を探して関係性を構築し、採用につなげるまでに時間と手間がかかります。求人情報を掲載して1~2週間で応募を集め、すぐに選考に進むといった短期採用には不向きな手法です。
数ヶ月、場合によっては1年以上などの時間をかけてじっくり採用につなげていくのが人材マッチングサイトの基本です。また基本的に個々の人材とじっくり関係性を構築して一人ひとり採用していくのが基本なので、大量の採用には向いていません。
採用の「スピード」や「量」よりも、自社とのマッチ度や人材のレベルの高さなど、採用の「質」を重視する手法だといえます。
人材マッチングサイトを効果的に活用するにはコツが必要です。例えば多くのサービスでは、特定のスキル・経験、地域などに基づいて、人材をフィルタリングできます。こうした機能を最大限に活用し、自社に最適な人材を見極めるには、ある程度のノウハウが必要です。
自社に知識が蓄積されておらず、運用に自信がない場合は、専門的なノウハウを活用するのもおすすめです。例えば人材マッチングサイトの運営会社から使い方のサポートを受けられるかどうか確認しましょう。
戦略面で相談するのであれば、人材コンサルティング会社などの利用がおすすめです。人材マッチングサイトの使い方に限らず、採用戦略や人材開発など、人事・人材に関連する幅広い領域でのサポートが受けられます。
闇雲にマッチングせず、自社の求める要件に合った人材とマッチングするよう工夫することも重要です。本記事でもいくつか紹介したように、人材マッチングサイトにはAIを使った自動マッチングの機能なども充実しています。
AIは膨大なデータを効率的に処理できるため、効果的に活用できれば、精度を高めるツールとして役立つでしょう。リクルートでもこの点に力を入れており、今後も自動マッチングの機能を充実させていく予定であると「2023年3月期 通期決算説明」で発表しています。
とはいえ、AIを使ってあらゆることを解決できるわけではありません。ターゲットとする人物像、求めるスキル・実績などを明確にして、当てはまる人材を見極めるという基本は押さえておく必要があります。
マッチングの精度(マッチング率)を高める方法については、以下の記事をご参照ください。
人材採用のマッチング率を高めるコツは?おすすめの採用手法も紹介
人材と直接交渉してマッチングする方法は、人材マッチングサイトの他にもあります。利用しやすい方法としては、以下の2つがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
人材とマッチングする他の方法としてよく挙げられるのが、アドネットワークを活用する方法です。
アドネットワークとは、Google広告など複数のWebサイト・メディアに一括で広告を配信できるプラットフォームのことです。アドネットワークは集客・マーケティングにおいて幅広く使われていますが、人材とのマッチングにも利用できます。
アドネットワークでは、AI技術などによって広告の配信先を自動的に最適化することが可能です。自社の狙うターゲット層が閲覧しそうなサイトに絞って求人広告を配信でき、採用のマッチ度を高めることができます。
アドネットワークについて詳しくは、以下の記事をご参照ください。
SNS上で人材を探してマッチングすることも可能です。LinkedInやFacebookといったSNSは、現在の採用戦略において情報収集の重要なツールとなっています。
SNSのプロフィールや投稿内容などをチェックしながら、自社に合ったスキル・経歴を持った人材を探すことができます。SNSは若年層が多く利用しているため、そうした層にアプローチしたい場合にもおすすめです。
企業は自社のSNSアカウントに直接求人情報を投稿することで、求職者に向けて情報発信することも可能です。人材採用におけるSNS活用について詳しくは、以下の記事をご参照ください。
SNS採用(ソーシャルリクルーティング)とは?おすすめのSNSや活用のポイント
人材マッチングサイト(人材マッチングプラットフォーム)は、企業と求職者が直接コミュニケーションを交わせます。さらに多くのサービスではデータベースの検索機能を備えているため、自社に合った人材を採用しやすいのがメリットです。
ただし人材マッチングサイトは、採用までに時間と手間がかかるため、短期での人材採用にはそれほど向いていません。必要に応じて、アドネットワークやSNSを活用し、効率的な採用活動を考えてみましょう。
また、以下の記事では副業向けのマッチングサイトをご紹介しています。ご参考ください。
参考記事:副業マッチングサイトおすすめ63選|DAINOTE(株式会社インディバース)
参考記事:おすすめ副業マッチングサイト・サービス26選 |Anycrew Blog
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