スカウト型採用とは？効果的なメール文例のポイントや代行費用などを解説

「希望する人材からの応募がない」「紹介での採用が難しくなってきた」新卒採用・中途採用問わず、採用活動においてこのような課題を抱えている企業は少なくありません。
少子高齢化や労働人口の減少に伴い、近年は売り手市場に転じています。求人募集を出して応募を待つような受け身姿勢での採用活動だけでは、優秀な人材の獲得が難しくなってきているのが現状です。

そこで本記事では、注目を集める「スカウト型採用」についてご紹介します。そもそもスカウト型とは？といった疑問から、効果的なメール文を作成するポイントや代行費用などについて解説いたします。

スカウト型採用とは？特徴や背景を紹介

「スカウト型採用」とは、企業側から候補となる人材に対して直接アプローチできる採用手法のことです。スカウトサービスのデータベースを使い、DM（メール）を使ってアプローチする方法です。

スカウト型採用の特徴

企業側が公開する採用や雇用に関する条件に基づき、求職者が自ら企業を探しに行く、転職サイトなどの従来の公募型採用とは異なり、企業側から直接求職者にアプローチできるのが「スカウト型採用」の大きな特徴です。

スカウト型採用であれば、求職者が公開しているプロフィールを見て、職歴やスキルなどに基づいて個別のメッセージを送れます。そのため、企業側・求職者側ともに「魅力的な人材/企業である」と志望度の高い状態で選考を進めることができます。

スカウト型採用が注目され始めた理由

スカウト型採用が注目され始めている理由は、人材不足によるところが大きいです。

業界・職種問わず多くの企業で人材不足が深刻な問題となっている現在、企業間における優秀な人材の獲得競争は激化。待ちの姿勢ではなく攻めの姿勢で採用を行いたいという企業側のニーズが高まっています。

求職者からの応募を待つ公募型に比べ、よりピンポイントで優秀な人材を獲得できる可能性が高く、効率的な採用が行える。それが、スカウト型採用が注目されている理由です。

スカウト型採用をおこなうメリット

1．自社が求める人材にアプローチできる

求職者からの応募を起点に採用を行う公募型と異なり、欲しいと思う人材に対して直接アプローチができます。公募型の採用では必ずしも企業にとって魅力的な人材からの応募があるとは限りません。

その点、企業側から行動を起こせるスカウト型採用であれば、候補者に自社の思いをダイレクトに伝えるチャンスがあるというわけです。

2．ミスマッチを防げる

求人媒体での募集において「ターゲットとなる層からの応募がない」という経験を持つ企業は少なくないと思います。さらに、採用しても企業と新入社員との間でミスマッチが起こり、「こんなはずではなかった」と早期退職につながってしまうこともあります。

その点、スカウト型採用であれば、企業側が自社の採用要件にもとづいて絞り込んだ人材だけに声をかけることとなります。企業側が公開した様々な条件などに同意した候補者が選考に進むため、比較的ミスマッチを防ぐことができるのです。

3．潜在層の転職者にアプローチできる可能性も

求人媒体や人材紹介サービスには「登録はしているが、積極的に転職活動は行っていない」という、転職潜在層と呼ばれる人材がいます。スカウト型採用なら、この潜在層にアプローチすることも可能です。

転職に前向きな求職者へは多くの企業がオファーを送っており、それらの企業と競合してしまう可能性が高いです。その点、市場に出てきにくい潜在層へオファーすれば他社と競合する可能性が低くなります。

また、潜在層の中には今の会社で活躍している優秀な人材も多く、公募媒体だけでは出会えない優秀な方に出会えるというメリットもあります。

4．採用コストを下げられる

スカウト型採用はピンポイントで欲しいと思う人材を採用できます。そのため、スカウト型採用を活用すれば採用にかかるコスト抑制が可能です。もちろんスカウト型採用でも費用はかかりますが、ミスマッチを防ぎながら自社の思いをしっかり伝えることで、マッチング率が高く離職の可能性が低い人材を採用できます。

スカウト型の運用が軌道に乗り、スカウト型だけで目標人数を採用できるようになれば、複数の人材媒体や紹介サービスに登録する必要はなくなり、掲載期間に関係なく自社のタイミングでの採用も実現可能に。採用活動の効率をアップすることで、費用対効果を最大化できるのもスカウト型採用の強みです。

スカウト型採用をおこなうデメリット

1．個別メッセージを送る手間がかかる

多くの候補者の中からより自社にマッチした人材を探し出し、個別のスカウトメッセージを作成・送信・対応するには、大きな作業コストがかかります。候補者1人ひとりに丁寧なアプローチを行うため、採用担当者の負担が増加することは避けられません。これはスカウト型採用におけるデメリットといえるでしょう。

2．採用やライティングの知見・スキルが必要

候補者に送る個別メッセージが重要です。開封されるのはもちろんですが、読んで興味を持ってもらい、選考に進んでもらうためには、直接やり取りする採用担当者の文章力が欠かせません。

採用の知見やスキルを用いながら採用業務が属人的しないよう、ノウハウを形に残すことが大切です。メッセージのテンプレートを作成するなど将来にわたって採用活動に活かせる工夫が必要です。

スカウト型採用をおこなう上で気をつけるべきポイント

採用ターゲットを明確にする

スカウト型採用は、ピンポイントにアプローチを行うため、企業内で採用ターゲットを明確にすることが必須です。

業務内容や求めるポジションに応じた必要スキルや資格などをピックアップし、「こんな人が欲しい」というターゲット像を具体的に言語化しましょう。その上で、配属先となる部署と採用を行う部署とで、アプローチすべきターゲット像を共有することも重要です。

ターゲットに対し効果的なメール・メッセージを送る

上記でもお伝えしましたが、アプローチ対象となる潜在層は積極的な転職活動を行ってはいない方も含まれて来ます。企業からのオファーを受けた候補者に「魅力的な会社だな、応募してみよう」と思ってもらって初めて採用の可能性が生まれるため、メッセージの内容が非常に大切です。

盛り込みたい内容・伝えたいメリット・自社の思いなどをしっかり洗い出し、受け取った候補者の心を動かせるような文面を作ることを心掛けてください。

返信率や採用率のデータをとっておく

適切な採用手法は時期や求職者のタイミングなどによっても変動するため、どのようなケースにも当てはまる成功方法があるとはいえません。しかし、メッセージの返信率や採用率のデータを都度残しておけば、次回以降の採用活動でも必ず活かすことができます。自社だけに限らず業界や業種などの平均採用率も、方針の決定に役立つため、ぜひ参考にしてみてください。

効果的なスカウトメール・メッセージのポイント

スカウトメール・メッセージの開封率と返信率をアップさせるために、企業側で実施できるポイントをご紹介します。スカウト型採用を導入する際にはぜひ押さえておきたいポイントです。

ターゲットの絞り込み方を確認する

まずは、アプローチするターゲット層の絞り込みが重要です。採用に限らず広告などにも当てはまることですが、ターゲットへ情報を届けるためには相手に「これは自分宛てのメッセージだな」と感じてもらうことが重要です。どこかの誰か宛てのメッセージは心に残らず、注意を向けてもらうのが難しい傾向にあります。つまり、自社が欲しいと思う人材に向けてスカウトメール・メッセージを送ることが最初のポイントなのです。

まずは、属性、経験してきた業界・職種、スキルや必要資格の有無等で絞り込むことが一般的です。これらの絞り込みが可能か、サービスの担当者の方に相談してみると良いでしょう。

レジュメを見て、その方に会ったメッセージを送ると効果的

よりピンポイントにスカウトメール・メッセージを送付するためには、候補者のレジュメを個別で確認することも有効です。

候補者1人ひとりの職歴やスキル、保有資格に応じたメッセージを作成することで、受け取ったターゲットも「この企業は自分のことを知った上でスカウトしてくれているんだな」と感じてくれるはず。「あなたに当社の選考へ参加してほしい」という企業側の思いを余すところなく伝えましょう。

同じ方への送信を何度か試してみる

スカウトメール・メッセージを候補者が受け取るタイミングも重要です。受信箱に届いたメールすべてに目を通している人ばかりだとは限りませんし、仕事やプライベートが忙しければメールを確認することもないかもしれません。

また、転職をポジティブに捉える時期かどうかも人それぞれで、企業側でコントロールできることでもないですよね。そのため、候補者にとってベストなタイミングに送付できるよう、同じ方へのメール・メッセージの送信を何度か試すこともポイントの1つです。

スカウト送信用のメール文例

ここからはスカウトメールの文例をご紹介します。候補者のスキルや思考に合ったメールを送るために、いくつかのテンプレートを用意しておくこともおすすめです。ぜひ下記の文例をご参考ください。

メール文例1：多様な働き方を希望される方向けのアプローチ

【応募歓迎】在宅勤務制度ありの会社【会社名】の人事部採用担当です。

現在【勤務地】で活躍する【職種名】を募集しています。当社では生産性の向上・ワークライフバランスを大事に勤務する為に、在宅ワーク制度を取り入れております。在宅勤務が初めての方にも安心して業務を進行頂く為に研修でサポートするので安心して業務に取り組める環境です。

ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひご応募いただければと存じます。

メール文例2：休みの多さを重視する方向けのアプローチ

【応募歓迎】5日以上の連続休暇ある企業【会社名】の人事部採用担当です。

現在【勤務地】で活躍する【職種名】を募集しています。当社ではプライベートの充実が仕事にも良い影響を与えると考えている為、年間●回以上、週5日以上の休暇があります。

メリハリを付けて勤務出来る環境であなたの力を存分に発揮頂ければと考えておりますので、ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひご応募いただければと存じます。

メール文例3：企業の安定性を重視される方向けのアプローチ

【応募歓迎】安定経営企業【会社名】の人事部採用担当です。

現在【勤務地】で活躍する【職種名】を募集しています。現在も変わらず安定した業績を保っており、更なる事業拡大に向けて募集を開始致しました。売上拡大を目指し躍進しております当社で、ご経験を活かして活躍頂けるのではないかと思っています。

ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひご応募いただければと存じます。

他にも様々な例をご紹介していますので、こちらの記事もご覧ください。
コピペでOK！リクナビNEXT「こだわりアプローチ（DM）」文例集

トラコムのスカウト型採用代行サービス

スカウト型採用では、メッセージの送信を外部の会社に依頼することが可能です。トラコムでも、リクナビNEXTのDMサービスを活用したスカウトメールの送信代行サービスを展開しております。ここからは、トラコムのスカウト送信代行サービスについてご紹介いたします。

トラコムのスカウト送信代行サービスの特徴

スカウト送信代行の料金

プラン 送信ターゲット／送信頻度 価格（税別）
全国版／地域限定A・B
ライト 指定の条件から1つまで設定可能／週1回(※1) 5万円／3万円
ベーシック 年齢or資格・語学＋条件1つまで／週1回(※1) 7万円／5万円
プロ 年齢or資格・語学＋ 条件2つまで／週2回 10万円／8万円

(※1)初週のみ週2回配信いたします。
※リクナビNEXT掲載費用は別途ご請求いたします。

応募喚起メッセージパターンの作成・送信代行（面接確約を除く）
上限1000人送信（1001通以上は別途お見積り）
対応時間：平日10:00～17:00

さらに手厚く！リマインドメールオプション

プラス1万円で、リマインドメールの送付を行います。掲載終了の1週間前に、こだわりアプローチ送信済みかつ未応募の求職者にメールを送信し、応募をプッシュいたします。

スカウト送信代行をおすすめしたい企業様

下記のようなお客様には、リクナビNEXTのご掲載とあわせて、こだわりアプローチの送信代行をご利用いただくことがおすすめです。

• こだわりアプローチの使い方が分からず躊躇している
• 低価格でダイレクトリクルーティングを試してみたい
• なるべく工数や手間はかけたくない
• スピーディーに応募の母集団形成をしたい

詳しくはこちらの記事でもご紹介しています。
リクナビNEXT「こだわりアプローチ送信代行サービス」のご紹介。中途採用に効果的なダイレクトリクルーティングが可能

スカウト型採用に関するご相談はトラコムまでお問い合わせください

スカウト型採用についてご紹介いたしました。企業が求める候補者に対して直接、かつ効率的にアプローチできる「スカウト型採用」。応募者の質にお悩みの企業様はご検討ください。

弊社トラコムでも、リクルートの正規代理店・リクルートトップパートナーとして、多種多様な採用支援を行っております。「スカウト型採用に興味がある」「自社や他社でスカウト型採用を試してみたが成功につながらない」など、お困りの方はぜひお気軽にトラコムへご相談ください。