本当に届いてる？最近話題の『シニア採用』募集の際に必要な工夫点

シニア世代の活用で人材確保を行っていこうという会社も多いでしょう。しかしただ募集をするだけでは、シニア世代に求人を選んで貰うことは難しいんです。シニア世代を採用するときにも工夫が必要です。

そもそもシニア世代は何を考えているのか

人生100年時代といわれる現代で、定年退職や早期退職した方は男女問わず働ける場所を探しております。今後は少子化も進み、年金受給年齢の引き上げ・年金の減額からシニア世代を採用していくことが重要となります。

恐らくご覧になっていただいている皆様は「そんなこともう知っているし、実施しているよ」と思われているでしょう。しかし、本当にシニア世代が考えていることを考慮して求人を出していらっしゃるでしょうか。

シニア世代が仕事探しの際に気にするポイント

勤務時間や職種、勤務地などは当たり前に気にしているのですが、シニア世代が仕事探しの際に気にすることの中にはこんなものも。

「仕事内容が体力的に見合うかどうか」
「自分の経験が活かせるかどうか」
「興味のある仕事かどうか」

シニアの方々はこんなことも見ているのです。

求職者に対する不安を解消させたり興味を引くことをしなければ、シニア採用を甘く見ていることになり、結果的に人員の充足には至りません。では具体的にどのような工夫をすればいいのでしょうか。

シニア世代への求人内容の工夫

例えば、私が担当させていただいているビルメンテナンスのお客様の原稿には

「何階建てなのか」
「清掃はどの部分を行うのか(共有部分と省略はNG)」
「エレベーターは使えるのか」
「周辺の情報(中学校がある、周りは静かなど)」

といった細かな情報を入れております。これにより体力的に出来る仕事かどうか、具体的にイメージさせることが出来ます。

また、やりがいという部分も大切で
「あなたの働きが入居者やビル利用者に心地の良い空間を提供でき、ありがとうと言われる」といった文言を入れることで、年齢が高くなっても誰かに感謝されたいという思いに刺さる原稿を作っています。

皆様の現在の求人広告担当の方は、そこまでこだわりを入れているでしょうか？場所の情報だけを入れ替えた原稿になってはいないでしょうか？

シニア世代を狙うための媒体はどれか

シニア世代をターゲットにした求人を、他社様の媒体でもよく拝見させていただきます。しかし、いまだに「新聞折り込み・ポスティング・フリーペーパー」で採用しようとされている企業様がいらっしゃいます。

確かに以前までは新聞の折込やチラシからの応募数はある程度ありましたが、現在60歳以上が仕事を探す上で最も利用しているのが「ネット求人」なのです。

60歳以上の約4割がネット求人で仕事探し

60歳以上のうち、全体の38％の割合の方がネットで求人を探しています。（「求職者の動向・意識調査 2017」／ジョブズリサーチセンター・2017年より）、3年前でこの数値ですので現在はかなり高くなっていると思います。

私のお客様でも、実際indeedに70歳の方から応募が入り、採用になることもあるんです。このように媒体選定や伝えるべき原稿内容も常に変化していくため以前から同じやり方やイメージでの募集をしている場合、ミスマッチを引き起こしている可能性が高いと思われます。

採用した方へのフォローは、より丁寧に

色々と試行錯誤を行い採用したとしても、その後に定着してくれるかどうかが一番重要なポイントです。もちろんこれはシニア世代に関わらず大切なのですが、正直「シニア世代」だからこそ徹底したフォローが必要です。

ほかの世代やタイプと決定的に違うところは「今まで様々な人生経験をしている」という点です。これは仕事に対して真摯に取り組み、今までの経験を活かそうとする人もいれば今まで培ってきた経験から自信過多になっている人を生んでしまう可能性もあります。

人生経験が豊富なシニアであっても未経験ということを忘れず、１人１人の人間性を考慮できる指導員の力が必要です。ただ変な人として片づけるのではなく、どんな人でも活躍できる職場を作っていきましょう。

シニア世代の採用も今や奪い合いの状態です。工夫をして採用をしていきましょう。