倉庫内での軽作業スタッフを採用するには？

そもそも軽作業とは、ネジ工場でのネジの検品・梱包などのコンパクトかつ軽量なものを扱う案件や、バリ取りと呼ばれる日常生活では目にすることのない 部品を扱う案件まで実に様々です。

その中でも軽作業案件は、5771件中3203件は時給設定の高い（1200～2000円）案件で、割合は55%を占めています。給与が最低賃金（大阪府の場合964円）くらいの案件は、どうしても差別化が難しいのが事実です。

（出典：タウンワーク大阪×軽作業／2020年2月19日時点　検索結果より）

倉庫作業の採用・人材募集は難しい？採用市場の現状

ネットショッピングの普及や、人々のニーズの多様化のために様々な商品が取り扱われている昨今。多くの商品を取り扱う倉庫関連の仕事を採用したいニーズも高まっています。人材募集を行う場合、採用難易度はどのくらいなのでしょうか？

倉庫作業の採用難易度は？

帝国データバンクの2021年7月の調査で「現在人手が不足している」と感じる企業にアンケートをとったところ、正社員部門で「運輸・倉庫」業種は9位となりました。
※参考：人手不足に対する企業の動向調査（2021年7月）

この結果から、他業界に比べて採用が難しい業種であることがわかります。普通に求人情報を掲載するだけは応募を集めることは難しいといえます。

最近の倉庫内作業はこんな案件が多い

運輸倉庫でのピッキング・フォークリフト作業などに加え、自社で製造・出荷する商品の梱包・検品など、母数を集める必要がある案件の人材募集が多数見受けられます。また、年度の始まりや半期のスタート時期などは、旦那様の転勤にともないパート先を離れて、新たな転職先を探す主婦さんも多くなります。そのようなパートさんの欠員に伴う欠員補充の案件も多いです。

倉庫作業の採用がうまくいかない理由

採用ターゲットを緩和できていない

シニア世代からの募集が多い中、企業側がシニア世代を採用したがらない現状があることは1つの要因といえます。

世の中がコロナ禍と呼ばれる状態になり、約1年が経過しました。「新型コロナウイルス関連倒産」（法人および個人事業主）は、全国で1047件に達してしまいました。（参照：帝国データバンク　 2月19日16時現在）

そんなコロナ禍の現在も、勤め先だった会社の倒産・リストラにともない、次の就業先を探されている方はたくさんいます。高齢者の42%が「生活のため」「生きがいとして」等の理由から「働けるまで働き続けたい」と思っています。一方で企業側は「対応に気を遣う」「既存スタッフとの年齢の壁」などを理由に、高齢者からの応募を足切りしているケースも非常に多く見受けられます。（参照：厚生労働省／ 安心・安全な職場づくりがカギ　成功する高齢者雇用）

上記のような現状の中で、シニア世代の求職者は「この仕事自分にもできそう！」そう思った求人には、もちろん応募をされます。ですが、コロナ禍においてシニア世代はますます再就職が難しいのです。

競合の分析ができていない

駅から離れた工場地帯のエリアに、同じような倉庫が立ち並ぶケースはよくあることかと思います。求職者は近隣の倉庫の募集も含めてどこで働くかを検討しています。自社の募集案件だけを見て「違うプランでやってみよう」「原稿が悪いんじゃないか」と見直してはいませんか？自分の会社の振り返りも大切ですが、競合の会社の様子もチェックし、募集の条件や給与が負けていたら調整が必要です。

例えば、自社では時給1100円で募集しているところ、隣の会社が時給2000円で募集しているとします。自分の会社がどんなに良い会社だったとしても、そこに気づいてもらえるまでに候補から外されてしまうでしょう。まずは比較検討してもらう土俵に立つためにも、近隣の情報はチェックしておくことが大切です。

倉庫作業の募集におけるターゲット設定

倉庫作業の募集において、採用ターゲットにすべきはどんな人物でしょうか？いくつかターゲットを上げ、それぞれのポイントをまとめていきます。

シニア人材

上記でもお伝えした通り、働きたいと考えているのになかなか就職先が決まらないと考えているシニアは多くいます。重い荷物を運ぶ必要がない、座り仕事のみ、簡単な検品やラベル貼りなど負担がない仕事など、業務の切り分けができれば、シニア人材の活用も進むでしょう。

求職者側のニーズが高まっている業界に目を向けて募集を行うことで、採用できる可能性も高まっていくでしょう。

子育ての落ち着いた主婦（夫）

「30～40代の女性が活躍中」「主婦（夫）さん活躍中」 このような求人原稿、よく見かけませんか？

「女性の方が作業が丁寧そう」「シフトの融通が効く」という理由にあわせて 「既存スタッフにも主婦さんが多いから、今回も採用するなら主婦さん」と考える企業が非常に多いです。結果、主婦をターゲットした原稿が非常に多くなり、主婦×アルバイト・パート募集においては 【競合他社より秀でた部分をより深く知ってもらい、競合に打ち勝つ】そんな対策が必要です。

【職種別】効果を上げる求人票の書き方

倉庫内での軽作業募集の案件になると、「寒い倉庫内でずっとライン作業をする」そんなイメージを持たれる方も多いので、

• どのような環境で
• どのようなものを
• どれくらい扱うのか

などを具体的にイメージできるように書くことが大切です。

扱う商品について

• 扱う商品のサイズ 「手のひらサイズ」」など具体性がある方が望ましいです。
• 扱う商品の重さ 軽量か重量かに加え、「片手で持つことができる」など具体性がある方が望ましいです。

仕事環境について

• 立ちっぱなしのライン作業なのか・座ってできる作業なのか、求職者とのイメージの食い違いが起きないようにしっかりと記載しましょう。
• 空調について 「工場＝寒い」というイメージを持たれる方も多いので、「空調完備」と書くだけでも安心感を与えることができます。

「座りっぱなしで行える作業」「扱うものは軽量」「業務上、シニア採用でも問題ない」ひとつでも当てはまった企業の方は、ぜひシニア採用を検討されてみませんか？

実際にどのような募集ができるのか、軽作業×アルバイト募集の採用事例をご紹介します。

「軽作業×アルバイト」での採用事例

掲載方法

タウンワーク　1週間掲載

案件

アルバイト お客様から引き取ったガラス瓶の軽量・異物チェック・フォークリフトを使った簡単なガラス瓶の移動

掲載結果

応募11名→採用1名（60代男性）
ご近所にお住まいで通いやすく、お孫さんのプレゼントを買う為、収入の足しになる程度で良いので稼ぎたいという志望動機の方でした。今ではその会社の即戦力として活躍して下さっています。

まとめ

私自身、上記のような工場内での軽作業の案件をいただくことも多いです。その中でも「今回もシニア世代からしか応募がなく採用できなかった」いうお声をいただくことも非常に多いのが事実です。しかし、現在採用市場に溢れている、「シニア世代」にも目を向けてみませんか？

コロナ影響で求人倍率引き下がってはいますが、どの企業様でも安定した応募を獲得することが難しい状況もあります。

私たちのような広告営業も企業様と密に情報を交換しながら、人材確保を行わないといけなくなりました。少しでもお力になれるように出来ればと思っております。今回記事を作成させていただいた軽作業案件以外にも、お手伝いさせていただいている案件はたくさんございます。些細なことでもぜひお問い合わせください。