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近年「クリック課金型(クリック課金制)」の求人サイトが注目されています。従来の「掲載課金型」の求人サイトとは異なり、求職者が求人情報をクリックした際にのみ費用が発生するため、無駄なコストが発生するリスクを抑えられるなどのメリットがあります。
本記事では、クリック課金型の仕組みや他の課金方式との違いを解説するとともに、メリット・デメリットを詳しく解説します。さらに、クリック課金型の主要な求人サイト・広告の種類や、クリック課金型以外の成果報酬型求人メディアについてもご紹介します。
クリック課金型とは、名前の通り、クリックされるごとに料金が発生する課金方式です。広告が表示されるだけでは料金は発生せず、実際にユーザーがクリックした際に費用がかかります。
クリック課金型で利用できるのは、Indeedといった求人サイトの他に「求人検索エンジン」や「Web広告」があります。
「求人検索エンジン」とは、インターネット上にあるさまざまな求人情報を求職者が一括検索できるサービスです。代表的なサイトとして「求人ボックス」などがあります。
「Google広告」などの一般向けWeb広告もクリック課金型で掲載でき、求人に活用できます。
クリック課金型の求人サイト・広告の具体例は、当ページの「クリック課金型の広告・求人サイト5選」をご参照ください。
求人サイト・広告の課金方式は、クリック課金型以外にも「掲載課金型」「応募課金型」「採用課金型」の3種類があります。クリック課金型との違いは、以下の通りです。
掲載課金型 | 求人広告を掲載するだけで一定の料金が発生する課金方式 例:一般的な転職サイト・新卒ナビサイト |
応募課金型 | 求職者からの応募1件ごとに料金が発生する課金方式 例:業界特化型の求人サイト |
採用課金型 | 実際に採用が決定した場合に料金が発生する課金方式 例:人材エージェント |
上記のように、それぞれ「課金されるタイミング」がクリック課金型と異なります。
「掲載課金型」は最初に大きな費用を払うことになるため、思うように採用に至らなかった場合に費用が無駄になるリスクがあります。とはいえ逆に多く採用しても料金が高くならないため、上手く採用につなげることができればコストパフォーマンスを高められる課金方式です。
「クリック→応募→採用」と、採用フローの後ろの段階で課金されるほど費用が無駄になるリスクを避けられますが、1件あたりの単価相場は高くなっていきます。
クリック課金型の求人サイト・広告には、以下の5つのメリットがあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
クリック課金型のメリットは、「成果報酬」のため無駄なコストが発生しにくい点です。
例えば掲載課金型は、一定期間の掲載料金が発生し、万が一応募が来なかった場合でもコストがかかります。一方でクリック課金型は、求職者が求人広告をクリック(閲覧)するという「成果」が発生したときに初めて課金される仕組みです。そのため「費用をかけたのに閲覧されない」といったリスクを避けられます。
前述のように、クリック課金の他にも「採用課金型」「応募課金型」があり、こちらも成果報酬型で無駄なコストが発生しにくい課金形式です。具体的なサービスは、当ページの「クリック課金型以外の成果報酬型求人メディア」をご覧ください。
採用単価を抑えやすいことも、クリック課金型のメリットです。
厚生労働省が公開している『採用における人材サービスの利用に関するアンケート調査』によると、クリック課金型の「インターネットの求人情報まとめサイト」(求人検索エンジン)での正社員の採用単価は6.4万円です。一方、一般的な掲載課金型の「インターネットの求人情報サイト」は28.5万円となっています。
クリック課金型は「採用課金」など採用単価がある程度決まってしまう課金形式と異なり、運用の仕方次第で採用単価が変動します。またクリック1件あたりの料金が安いため、クリックから応募につながるように求人原稿を工夫することで、採用単価を下げることが可能です。
管理画面上で「クリック率」「応募率」などのデータを確認して効果測定・分析ができる点も、クリック課金型の求人サイト・広告のメリットです。
例えば紙媒体の求人広告では、自社の求人の閲覧数などを正確に計測するのは困難です。そのため「どの部分が効果的だったのか」「どの部分を修正すべきか」といった振り返り・分析が難しいというデメリットがあります。
この点、クリック課金型では詳しい効果測定が可能で、「クリック率が低い→求人タイトルを変更する」「応募率が低い→応募フォームを見直す」など、データをもとに改善案を検討できます。
クリック課金型の求人サイト・広告は多くの場合、掲載スタートしてすぐにでも、何度でも修正できます。
例えば求人情報誌・新聞広告などの紙媒体は、一度掲載すると修正が不可能です。掲載課金型の求人サイトも、掲載期間中の修正に制限があり、変更ができても追加料金が発生する場合があります。
クリック課金型の求人サイト・広告は通常、追加料金なしで何度でも修正でき、分析・改善を繰り返しながら効果を高めていくことが可能です。
クリック課金型の求人広告では「ターゲティング」の機能を利用できる場合が多く、求人情報を求めている人に効率よくアプローチできます。
ターゲティングとは、特定の条件(地域・年齢・職種経験・興味関心など)を設定し、その条件にマッチするターゲットに絞って広告を表示させる手法です。適切なターゲティングによって、自社が採用したいユーザー層と違う人に広告が表示されることによる無駄な広告費の発生を抑えつつ、応募につながりやすい求職者に絞ってリーチできます。
特に「Web広告」の配信サービスでは、多機能なターゲティングを利用可能です。
クリック課金型の求人サイト・広告には、以下に挙げる3つのデメリットがあります。
それぞれ詳しく確認しておきましょう。
クリック課金型の求人サイト・広告に掲載しても、必ず採用につながるとは限りません。
「採用課金型」では、発生した費用が採用に直結しますが、クリック課金型はあくまでも「クリック」の時点で費用が発生します。クリック後に応募せずページを離脱する求職者が多いと、無駄なクリックが増えることになり、その分のクリック費用が無駄になってしまいます。
離脱が多い場合には、「求人内容が分かりにくくないか」「応募フォームが長すぎないか」などを確認し、必要に応じて修正を加えるなどの対応が必要です。
クリック課金型の求人サイト・広告では、成果を出すために、求人原稿の書き方や予算設定などある程度のノウハウが必要です。
多くのクリック課金型の求人サイト・広告では、求人原稿の内容に応じて、自動的に表示順位や表示回数が変わる仕組みになっています。そのため求職者にとって魅力的で分かりやすい求人原稿を作成するコツを押さえていないと、思うように効果が出ないことがあります。
また予算設定のノウハウも必要です。特に競合が多い職種では、適切なクリック単価を設定しないと、広告の表示回数が減ってしまうケースがほとんどです。採用目標や市場の状況を見ながら、予算を適切に調整する知識・スキルが求められます。
クリック課金型の求人サイトは、分析・修正など「運用」の手間がかかることがあります。
一般的な掲載課金型の求人サイトは基本的に、一度掲載すれば「応募を待つだけ」でよく、運用の手間はかかりません。しかしクリック課金型の場合は掲載して終わりではなく、表示回数やクリック率などさまざまな指標を確認しながら応募を待つ間にもデータを分析しつつ調整を繰り返すことが大切です。
思うような成果が出ない場合には、求人タイトルや仕事内容の表現を変更したり、クリック単価や予算を調整したりして、成果を高める調整を行う必要があります。
細かい調整ができるのはメリットでもありますが、分析・修正を行うには手間がかかる点は考慮しておきましょう。
代表的なクリック課金型の広告・求人サイトは、以下の5つです。
各サービスの特色を以下に解説します。
Indeedは、多くのユーザーが利用する世界No.1求人サイトです(※1)。企業は無料で求人情報を掲載できますが、クリック課金型のスポンサー求人(有料オプション)を利用すれば、より効果的に採用活動を行えます。
スポンサー求人を利用すると求人配信プラットフォームIndeed PLUSを通じた求人配信が可能です。Indeed PLUSを利用することで、Indeedに掲載した求人がタウンワークやリクナビNEXTなどの提携求人サイトにも自動掲載される可能性があり、より多くの求職者にリーチできます(※2)。
Indeed PLUS(インディードプラス)の掲載方法・料金の違いを解説
※1 Comscore 2024年3月総訪問数
※2 Indeed PLUS利用の際には、Indeedの利用規約、掲載基準、使用制限が適用されます。
求人ボックスは、株式会社カカクコムが運営する求人検索エンジンです。月間訪問者数は約1,100万人で、幅広いユーザーに利用されています。こだわり条件での絞り込みやお気に入り機能など便利な機能が多く、使いやすさ・操作しやすさに定評のあるサービスです。
直接求人を掲載する方法の他に、自社のホームページに載せた求人ページを自動的に読み込ませる「クローリング掲載」も利用できます。
こちらも無料で求人掲載できるほか、クリック課金型の有料オプションを利用することで、求人を上位に表示させて目立たせることが可能です。
求人ボックスとは?特徴・仕組みや他のサイトと比較した強みを解説
スタンバイは、LINEヤフー株式会社とビジョナル株式会社の合弁事業会社が運営する求人検索エンジンです。700万人超のユーザーが利用していて、正社員・パート・アルバイトなど幅広い雇用形態の募集で利用されています。
Yahoo! JAPANのトップページにスタンバイへの導線があり、Yahoo!の検索結果に求人を表示することも可能で、幅広いユーザーに効率的にアプローチ可能です。
掲載方法は自社のホームページに載せた求人ページと連携させる方法のみで、直接投稿はできません。
こちらも無料で掲載できますが、クリック課金型の有料掲載を利用することで、求人が多くの人の目に留まるよう目立たせることができます。
求人検索エンジン・スタンバイの特徴、掲載方法、料金とは?メリットや手順を広告代理店が解説
Careerjetは、世界90カ国以上、28の言語で展開されているグローバルな求人検索エンジンです。
無料での掲載はできませんが、割引価格で予算をチャージできる「パッケージ」や、求人数無制限でお得に掲載できる「サブスクリプション」など、リーズナブルなプランが用意されています。
こちらは自社のホームページに載せた求人ページを読み取らせる「クローリング」による掲載だけでなく、管理画面から直接求人情報を入力・掲載する「マニュアル掲載」も可能です。
Google広告は、Google系のサービスやその他の連携サイトに広告を配信できるサービスです。一般的な集客だけでなく求人の配信にも利用できます。
Google広告にはいくつかの配信形式がありますが、求人で特に利用されるのが、Google検索に広告を配信する「リスティング広告」です。Google検索で仕事を探す人に対して求人を表示でき、転職意欲の高い「転職顕在層」にアプローチしやすいため、高い応募率が期待できます。
配信するユーザーを限定する「ターゲティング」の機能が充実していて、地域・年齢層・性別など細かい条件で絞り込み、採用したい人物像の条件にマッチするユーザーを狙ってピンポイントで広告を配信することが可能です。
リスティング広告を使った採用について詳しくは、以下のページで解説しています。
採用リスティング広告とは?特徴・求人掲載方法・運用のコツ・料金相場をご紹介
クリック課金型のような「成果報酬型」のメディアは他にもあります。
成果報酬型の求人メディアを探しているなら、クリック課金型の他に「応募課金型」と「採用課金型」のサイトも候補に挙げておきましょう。具体的には以下の4つの求人メディアが該当します。
各サイトの特徴を、以下に解説します。
人材紹介エージェントとは、求職者と企業の間に入り、企業が求める条件にマッチする人材を紹介するサービスです。特に即戦力人材や専門職・レア職種の採用で利用されます。
採用要件に合った候補者探しや面接日程の調整などを代行してもらえるため、採用活動にかかる社内負担が少ない点もメリットです。
人材紹介エージェントの料金は一般的に、採用が決定した際に成功報酬として料金が発生する「採用課金型」で計算されます。採用単価の料金相場は、採用された人材の理論年収の30%程度です。
ダイレクトリクルーティングサイトとは、企業がスカウトメールなどを送って求職者に直接アプローチし、採用につなげられる求人サービスです。
ダイレクトリクルーティングサイトでは、従来の求人広告のように応募を待つのではなく、企業が求める条件にマッチする人材に対して直接アプローチができます。そのため、こちらも即戦力人材や専門職・レア職種など、求める条件が厳しい採用におすすめです。
一部のサービスでは、人材紹介エージェントと同様、「採用課金型」のプランを用意しています。具体的なサイトは以下のページをご参照ください。
ダイレクトリクルーティングサービスおすすめ20社を比較!導入のコツも解説
職種・業界を問わず募集できる総合求人サイトは掲載課金が多いですが、特定の職種・業界に特化した求人サイトでは、応募があった際に費用が発生する「応募課金」や、採用が決定した際に費用が発生する「採用課金」のプランを採用していることがあります。
職種・業界特化型の求人サイトは、一般的な総合求人サイトと異なり、業界ならではの専門的な検索条件やサポート体制が整っているのがメリットです。具体例は以下のページをご参照ください。
介護業界の採用におすすめの求人メディア・サービス・手法21選と成功ポイント
パート・アルバイト向けの求人サイトでも、応募ごとに料金が発生する「応募課金型」や、採用が決まった際に費用が発生する「採用課金型」のプランがあります。例えば、以下のようなサイトです。
また近年増えているスキマバイトアプリでも、稼働時間に応じた成功報酬型の料金形態がよく見られます。スキマバイトアプリについて詳しくは、以下ページをご参照ください。
【企業向け】スキマバイト採用アプリ・サービスおすすめの8社を比較!
クリック課金型の求人サイト・広告は、クリックされた分だけ費用が発生するため、無駄なコストを抑えた採用活動が可能です。さらに、効果測定やターゲティングがしやすいというメリットもあります。
一方で、必ずしも応募・採用につながるとは限らず、運用の工夫やノウハウが求められる点には注意が必要です。クリック課金型を活用する際は、求人原稿の最適化やデータ分析を行いながら、より効果的な運用を目指しましょう。
人材紹介エージェントやダイレクトリクルーティングサイトなど、成果報酬型を採用している求人メディアは多くあります。自社の採用ニーズに合わせて、最適なサイトを選択しましょう。
「クリック課金型の求人広告を活用したい」「従来の求人広告とクリック課金型のどちらが自社に適しているか分からない」などのお悩みがありましたら、ぜひ弊社トラコムにご相談ください。
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