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飲食店の採用活動では、「人手が足りないから求人を掲載しよう!」とするケースも多いのではないでしょうか。確かにそれが一番早いと思います。しかし、採用後に「思っていたのと違う」と辞める方が多い、思ったよりシフトに入ってもらえないといったお声も多く伺います。その結果おのずと人件費もかさんでしまう…そんな経験も多いのではないでしょうか。
今回は、飲食店における人手不足問題が起きる原因と、人手不足が起きた場合の見直し・改善ポイントをご紹介。元飲食店の副店長である私の経験や、お客様とお話して学んだことを基に、見直しポイントをお伝えします。飲食店での人材採用のお悩みが少しでも解消できれば幸いです。
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「人が足りなくて困っている」「求人募集しているが応募が集まらない」「どの求人媒体が効果的かわからない」など、人材募集や採用にまつわるお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。
そもそも、人手不足が起こってしまうのにはどのような原因があるのでしょうか。考えられる原因をまとめていきます。
募集条件と実態が違うことで退職が起こり、人手不足につながっているケースがあります。
求職者は入社前に、求人情報や面接等で聞いた勤務時間や勤務日数を想定して働きます。そのため、募集前の条件や実態が異なることでミスマッチが起こり、入社してもなかなか定着せず、シフトが安定しない状況に陥ってしまいます。
飲食店で私が勤務していたある日、閉店後に発注業務をしているとまかないを食べている学生スタッフの声が聞こえてきました。
スタッフ:「私、他にいいバイト見つけたからもうシフトに入らない~」
当時私は21歳で、アルバイトスタッフと年齢が近く仲が良かったこともあり、話に加わり理由を探ってみました。
・1日3h~OKと言われたのに、5h以下の希望を出したらシフトに入れてくれない。
・平日のみOKと言われたのに、土日出勤しなかったら店長に怒られる。
・昇給は随時と言われたのに、時給が全く上がらない。
・在庫によってはまかないがない場合があり、聞いていた話と違う。
主に上記4点に不満を持ち、店長には「学校行事」と伝えてあまりシフトに入らないようにしていることがわかりました。そして、しばらく出勤しない間に新しいバイト先を探し、見つけたとのこと。新しいバイトが嫌だったら今のバイト先に戻り、新しいバイトを続けられそうだったらそのまま転職を考えているとのことでした。
職場の雰囲気が悪いことで退職につながり、深刻な人材不足が加速することも良くあります。せっかく新しい人材が入社しても「ここで働くのは難しい」「職場の居心地が悪い」と感じ、離職につながってしまいます。採用コストばかりがかさみ、いくら予算を投下しても成果にはつながっていないということにもなりかねません。
主婦でパートのBさん。入社当初は、平日週5日勤務で働いていたのですが、週3日、週1日、1ヶ月に数回…と、どんどん出勤が減っていきました。
Bさんと店長は早番が多く、私は遅番が多かったため、Bさんと一緒に働く機会や話す機会があまりありませんでした。ですがある日、店長が休みで私が通し勤務の日に、相談があるとBさんに言われました。
・接客がしたくて、未経験OKと言われたので入ったが、教えてもらっていない事を頼まれできないと店長から注意される。
・ミスをし何回か注意された後に、Bさんは接客に向いていないからという理由で厨房勤務と言われた。
・店長からよくいじられるが、内容がつらい。
・店長の機嫌が悪い時、店内の空気が重い。
上記理由で辞めたいが、怖くて店長に言えない。体調不良を理由に出勤回数を減らしているが、本当は退職したいとのことでした。これではとても安全な労働環境があるとは言えません。
また、新人をフォローできていないために離職がつながってしまうケースがあります。新人スタッフは自分の業務に慣れるまでは不安や心配も多いでしょう。しかしフォローできなければその期間を乗り切るまでに新人の気持ちが続かず、離職を誘発してしまうことにもなりかねません。
新人を育成することもスタッフにとって必要な仕事ととらえ、細やかなフォローを行うことが大切です。
実際にアルバイトの人手不足が起きた場合、どのように対策したらよいのでしょうか。ここからは、具体的な見直しポイントや改善ポイントをご紹介します。
まずは人手不足の原因がなにかを把握することが大切です。「ちゃんとシフトの希望を聞けていたかな?」「無理なお願いはしていないかな?」「本当にみんなが働きやすい環境なのかな?」など思い返してみることで、従業員の稼働率が上がり、求人募集をしなくても人材不足を脱出できるかもしれません。
スタッフ:「実習で忙しいのでしばらくはシフトに入れません。」
スタッフ:「学校関係で平日しかシフトに入れなくなりました。」
店長:「わかった。また入れるようになったら教えてね!」
どこのお店でも聞くような会話と思いますが、気付けば20人以上在籍スタッフがいるのに、シフトに入るのは10人以下。毎月毎月、シフトを埋める人数を確保するのが難しい。そのような方も多いのではないでしょうか。
シフトに入らなくなるのには必ず理由があります。しかし、その本当の理由を言えず、別の理由を伝えてシフトを少なくしたり、辞めていったりするケースは少なくないと思います。スタッフがシフトに入る回数が減った時は、ゆったりと話せる環境を用意し、まずは本音を聞くことが重要です。本当の理由を知り、改善できる部分がないか見直すことで、今よりもシフトに入る回数や定着率のアップが期待できます。
入社前に伝える情報と実態にギャップがないかを見直すことも大切です。
例えば、短時間勤務や最低勤務日数の緩和など、一人ひとりに合った勤務ができることは求職者にはとても魅力的に映るでしょう。しかし、その魅力的な打ち出しに実態が伴わなければ、
・シフトに入ってくれない
・連絡がつかなくなる
・バイトを急に辞めてしまう
・辞める理由を教えてもらえない
・最悪の場合、友人・知人にお店の悪評を広められる
このようなデメリットにつながる可能性もあります。
正しい情報を過不足なく伝えることを意識しましょう。
まずは「本当は1日●時間から勤務が可能か?」を考えて募集条件を見直しましょう。求人内容と実態が伴っていないとスタッフの不満は溜まります。理想の働き方とマッチしていれば、アルバイトの方は働きやすくなります。働きやすさを実感してもらうことで、友達や知人にもバイト先として紹介してくれるなど、お金をかけずに採用ができ、採用の効率化が高まる可能性があります。
さらに離職率を下げるために、求人募集時にはお店やスタッフの雰囲気を伝えましょう。給与や勤務時間などの募集条件だけを記載するのではなく、お店のことや先輩スタッフのことなどを記載することで、入社後のギャップをなくすことにつながります。
また、面接の際には募集要項や掲載した求人広告を用意し、一緒にそれを見ながら、今後本当にこの内容で働けそうか、お互いにすり合わせの時間をつくるのも良いでしょう。
他のお店や企業との差別化を図ることは、採用やスタッフの定着において非常に重要です。
私が飲食店で働いていた時に導入していた取り組みを3つご紹介します。簡単に始められる内容ですので、ぜひ試してみてください。
まずは必ず1週間のお試し短期勤務をするといった取り組みです。実際に作業を行い、続けたいと思うなら採用、厳しいなら退職。少し手間がかかることもありますが、チャレンジしやすく且つ辞めにくいため、入社後にスタッフといきなり連絡が取れなくなることが減少しました。
求職者にとっては、職場のリアルを体験したうえで続けるか決めることができるため、長く働けるお店を選べるといったメリットがあります。
面接時に、店舗見学やそのお店のおすすめメニューを食べてもらうなどで、お店のことを知ってもらうための取り組みです。面接に行くこと自体に魅力を感じてもらえることもあり、面接当日に来ないといったドタキャンを防ぐことにもつながります。
私が飲食店で働いていたときは実際に離職率が下がり、取り組みを始めてからずっとおすすめメニューの提供を続けていました。
他にも採用率・定着率アップのためにさまざまな取り組みが考えられます。各企業様の出来る範囲で始めてみてはいかがでしょうか。
参考記事:応募者が面接に来ない理由とは?面接率・採用率を高めるドタキャン防止対策13選
原稿や打ち出し方の見直しを行えたら、今までとは違った層に情報を発信し、新たなスタッフを獲得していきましょう。
ターゲットを変えることも良いですが、今まで利用してなかった媒体・メディアに掲載することもおすすめです。最近では求人検索エンジンや求人サイトの利用者数も増加しています。そのような求職者が集まる場所に原稿を載せることで多くの方に目を止めてもらうきっかけとなります。
採用活動において、SNSの活用も注目され始めています。いくら魅力があっても求人原稿では限られた情報しか載せられず、上手く伝わっていないというケースもあるでしょう。しかしSNSでは比較的自由に情報を発信できます。
・まかないが売りのお店では、今日のまかないの写真を載せる
・スタッフ同士の仲の良さが売りのお店では、休憩中の会話の様子をアップする などです。
X(旧Twitter)やInstagramは、アカウントを無料で開設することもできます。まずはできる範囲で投稿を始めてみるのがおすすめですが、どのような投稿をしていいかわからない方には運用を代行することもおすすめです。
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飲食店で人手不足が起きることによって、以下のような影響があります。
人材不足が加速すると、既存スタッフへのしわ寄せが起こってしまいます。人手不足をカバーするために休みづらい、希望以上のシフトに入らないといけない、学生のアルバイトは帰省などの長期休み取得を言い出しにくい等…不満にもつながってしまう可能性があります。
また、人材不足が進むと新人育成・教育もおざなりになりがちです。スタッフが自分の業務で精一杯になり、丁寧に教える余裕がなくなることはもちろん、新人が困った際にも「先輩が忙しいので話しかけにくい」という心境になり、定着が進まず早期離職にもつながってしまう可能性が高まります。
年々人手不足感は加速し、採用手法は多様化する昨今。「自社にはどんな採用手法があっているのだろう…」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そもそも、自社が人手不足かどうかを見極めるうえで、飲食店での従業員やスタッフの適正人数を知ることが大切です。適正人数はどのくらいなのでしょうか。
一般的に以下の計算式を用いて計算することが多いようです。
収容人数÷4(=適切なテーブルの数)÷4=適正人員
例えば、70名ほどを収容できるお店であれば、4~5名ほどが適正人数となります。自分の店では人数が適切に配置されているのか、また、それをもとにシフトの人数は不足していないのかを見直してみましょう。
シフトが埋まらない=人材不足、とついつい思われがちですが、お店や会社の状況をしっかりと把握し内部を改善することで、お金をかけずに効率的な人員補強ができることもあります。
働いてくれているスタッフに不満が出る前に、ぜひ内部の確認・見直しから始めてみてください。
弊社トラコムでは、お客様の採用課題に合わせた人材採用支援を行っています。採用方法の選定から効果的な原稿内容のご提案、応募者対応や面接のノウハウ、定着率アップのポイントまで、求人募集だけではなく採用成功するまでの包括的なサポートが可能です。
アルバイト採用でお困りの際は、リクルート正規代理店およびIndeedプラチナムパートナー認定企業のトラコムにご相談ください。
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この記事を書いた人
S.MATSUMOTO
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2007年、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)に新卒入社。
携帯端末・ネット商品の販売を経験し2011年にスーパーバイザーとして、スタッフの育成、代理店渉外に従事。
2016年トラコム株式会社に中途入社。千葉支社にて主に正社員領域を2年6ヶ月担当。2019年に福岡営業所の拠点長に就任。2021年10月マネージャーとなり、2022年10月に大阪支社へ異動。営業活動と共にスタッフの育成、グループ運営に従事。
自身の転職時、約1年間求人原稿と向き合い悩んだ経験から、求職者の不安や期待などリアルな目線で、原稿の提案が可能。
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