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緊急事態宣言が出てしばらく経ちましたね。当社も大急ぎでフルリモート体制に移行しました。日本全国、私と同じように急遽リモートワーク体制を作り上げなければならないと、追い込まれている管理職・ご担当者の方々が多いのではないかと思います。(私もそのうちの一人の管理職です…)
これからリモートワークを検討している、または進めていらっしゃる管理職のみなさんの参考に少しでもなればと思い、この1週間あまりで実施した内容を書いてみたいと思います。
また、先に申し上げておくと、リモートワークにはGsuiteやZoom等のクラウドサービスはほぼ必須かな、と感じました。具体的にどんなサービスを選べば良いのか、どんなサービスを実際に使ってリモートワークを実現したのかを、いくつかのポイントをもとにまとめてみたいと思います。
リモートワークを実施する際に立ちはだかる壁はいくつかありました。大きくは下記のポイントに分けられます。
当社の場合は、入念に計画して…というよりは、走りながら考えるスタイルで急遽リモート体制を作り上げていっています。よって、現在進行系で潰すべきタスクもまだまだ山積していますが、いったん大筋ではこんなところかな、というものを書き出してみています。
まずはここを整備しないことには、お取引先ともメンバー同士も連絡を取ることができませんので、急いで環境整備する必要があります。ハード面とソフト面のそれぞれに分けて整理しています。
代表電話は拠点によって、ソフトバンク回線、NTT光回線等が混在している環境になっています。通常ですと、オフィス内のビジネスフォン全てが着信に応じて鳴動する割と一般的なスタイルかなと思います。
オフィスによっては100台近くのビジネスフォンに対して、一日に数百件の電話をいただくこともあり、転送するだけではなく、分散して受信できることが要件になります。これを完全にリモートで運用するためにはどうしたらいいか?いくつか検討しました。
ハード面の他にソフト面も検討する必要がありますね。
いくつかある代表電話の他にフリーダイヤルなどをどう振り分けて、誰が対応するのか、ルールを決める必要があります。できればシステムを組み合わせて、オフィスでの勤務よりも快適な体制づくりができないか?もあわせて検討しました。
着信ボリュームに応じて、拡張可能な形にして対応することにしました。まずスモールスタートとして、下記の順序で設定していきました。
こんな流れで組み立ててみました。
これにより電話の着信ボリュームに応じてdialpad側のユーザ数を増やせば、集中的に電話対応が必要なケースになっても対応可能な環境が構築できました。
dialpad(IP電話サービス)
Salesforce(CRMツール)
当社は中小企業から大企業まで、業種もさまざまなお客様とのお取引をさせていただいていることもあり、お客様とのコミュニケーション手段もいろいろ存在します。
普段、FAXでのやり取りをさせていただいているお客様も多く、可能な限りお互いにストレスなくコミュニケーションを継続するために、電話同様どのように受発信すべきかを検討しました。既存のFAX機器での対応およびインターネットFAXサービスも含めて検討していきました。
機器側での対応は難しいという判断となり、回線側を転送することに。その後、着信ボリュームに応じて、拡張可能な形にして対応することにしました。まずスモールスタートとして、下記の順序で設定していきました。
リモートワークをするにあたって必須となるのがネット環境です。当社ではいきなりスタートしたリモートワークのため、自宅にネット環境がないメンバーも多くいることが判明しました。
営業には普段からスマホを支給しているため、一旦はテザリングで対応することに。(営業のみなさん、ごめんなさい。後回しにしました…。)
ここで問題となるのは数十名いる内勤メンバーの通信環境の整備です。まずは現状把握すべく、自宅にWi-Fi環境がすでにあるかどうかを急遽ヒアリング。半数以上のメンバーは光回線やモバイルWi-Fiの契約が既にあることがわかりましたが、一部のメンバーは全くないことも同時に判明しました。
7GB/月間まで追加コスト0円で使えるため、 社用スマホのテザリングを活用して対応することに。(営業のみ)
社用スマホがないメンバーについてはまずコストを計算してみようということでやってみました。
いろいろ検討を重ねた結果、都度支払いが煩雑となる可能性が高いため、結果的には一律で手当支給としました。
Zoom等でコミュニケーションが活発化すると、あっという間に7GBの制限に達してしまいます。このケースはすでに数名発生していますが、速度は遅いものの、なんとか使えるということで、後回しにしています…。(営業のみなさん、ごめんなさい…。今考えてます。)
営業も内勤も普段は顔を合わせて仕事をし、営業はお客様のもとヘ訪問する事が多く、WEBで面談や商談ができるツールなどはほぼ活用されていない状況でした。この状況のままではコミュニケーション量が大きく低下してしまうため、いくつかのツールを導入することにしました。
特に何かわからないことをぱぱっと聞けるチャットツールは必ず導入しておいたほうが良いと思います。また、あわせてWEB会議ツールも必須になると思います。
チャットツールは世の中にたくさん出ていますが、当社の場合はすでにGoogleのGsuiteを契約済みだったので、ハングアウトは社員全員使っており新たな選定はしませんでした。Gsuiteにはハングアウトの他に、GmailやGoogleドライブ、カレンダーなども付属するにもかかわらず、コストはユーザ1アカウントあたり月々数百円程度なので、コスパはとても良いです。
これから新たにチャットツールを導入されるケースもあるかと思いますが、その場合はSlackやChatWorkもおすすめです。どちらも使ったことがありますが、直感的で使いやすく、社外のお客様を招待して、コミュニケーションすることも難なくできます。Slackは他のシステムとの連携に優れていますし、ChatWorkは初心者でも直感的で使いやすくデザインされているのが良いですね。
社内用としてハングアウトを、メインのチャットツールとして採用しています。ハングアウトは社外のお客様ともコミュニケーションできます。
その他に、SlackやChatWork、LINE WORKS等も個別に利用しています。
Salesforce内のChatter
リモートワークをスタートすると、お取引先との商談や、社内ミーティング、1on1等の面談もすべてWEB経由で実施することになります。思っている以上に立ち上げる回数が多いため、ストレスなくミーティングをスタートでき、安定性に優れるシステムを選んだほうが良いと思います。
WEB会議サービスもチャットツール同様に世の中に相当数存在しますが、中でも使いやすさと安定性ではZoomがとても使いやすいです。
当社の環境の場合、前述のGsuite内にハングアウトMeetが含まれるため、新たにWEB会議サービスを契約しなくても、一応使えることは使えるんですが、やはりストレスなくお取引先と商談を進める上ではZoomがベストでしたので有料アカウントを契約して使っています。ちなみに全社員向けに個人アカウント(こちらは無料)も200名分発行し、管理者が一括で管理できるように整えています。一括管理できることで・・・
こんな感じで利用状況が一覧で見れるため、社内外でどれだけのコミュニケーションが発生しているのかが視覚的にわかります。
Zoomと並行してベルフェイスも無償で契約させていただくことができるため、使わせていただいています。その他ではTeams等もありますが、お取引先の環境に合わせて検討してみるのもアリかなと思います。
メインをZoom、ベルフェイス。サブとしてChatter、ハングアウトMeetの複数が使えるように環境を整えました。
Googleハングアウト
リモートワークを進めていくにあたって最も困難な部分はここですね。紙が多いこと。また、紙の多さに加えて日本の伝統であるハンコ文化。この文化がこんなところで課題点として出てくるとは数週間前までは思いもよりませんでした。
とは言え、すぐに印刷したり、ハンコが押せたりする状況にもないため、可能な限り書類を電子化できないか、いろいろと試行錯誤をしていきます。
結論としては、「各自の自宅で印刷を実施する」ことは見送りました。
その理由として、プリンタを準備、運用、保守するさまざまなコストが発生することがひとつ。もう一つはお客様の情報を紙ベースの書類として自宅で取り扱うリスクを考慮し、基本的にすべての書類を電子化して管理する方向性をとっています。
今の時代ですと、自宅にプリンタを準備せずともコンビニ等の端末でプリントアウトすることも物理的には可能ですが、上記のリスクを考え、仕事の工程そのものを見直していくほうが良いと判断しています。
紙を無くそうと考えると、何で代替すべきかを考える必要があります。
基本形としてはPDF化してメールで送信する形となるわけですが、メールでお送りする場合は、少量であれば管理しやすいですが、大量になると、やはりシステムを使って管理していく方が良いのではないかと考え、同時に請求書管理システムも検討に含めました。
送信にあたってのコスト的な観点、工数観点、お客様の利便性の観点等から検討を進めました。
と、意外と工数とお金がかかるのが郵送に関する作業です。
Salesforceと連携できるものがベストですが、連携できなかったとしてもPDF化&メール、システム上からの郵送が達成できればベターであると考えて以下のシステムを検討しました。
すでに導入済みの電子契約書管理システム(DocuSign)があったので、これを活用できないか考えてみました。しかし、当社の契約では1通送信あたりの単価が見合わないため、契約書の送信はそのまま継続しますが、見積書や請求書の送信は見送ります。
請求書や契約書などさまざまな書類の受け取りについては、引き続き課題として残っている状況です。
ハンコですね。これもまた、ちょっと後回しにして…引き続き課題として残っております。
キャンペーンで無償提供されているものを使わせていただいて、いくつか試してみています。請求書のPDFメール送信、郵送も1クリックで可能(100円ちょっと/1通)なのでとっても便利そうです。実際に使いながら検証をすすめています。
その他にも各種のシステムの整備をすすめていかなければなりません。ほぼすべてのデータを紙ではなく、PDFや画像ファイルといった電子データでやり取りする必要があるため、ストレージまわりの容量や受け渡し方法などを検討しました。
そもそも持ち出しができないデスクトップPCもあるため、リモートデスクトップも検討しました。とても便利なんですが、便利すぎてセキュリティがどうしても甘くなることを懸念して見送りとしました。 また、ここではVDIと呼ばれる仮想デスクトップ環境も検討しましたが、コスト観点から見送りとしました。
リモートワークを始めると、PC、携帯など数百台の機器を外に持ち出すことになるため、セキュリティソフトを入れることが必要になります。
「モバイルデバイス管理」(MDM)と呼ばれる危機管理システムを入れておくのが安心ですが、数百台分を入れるとなるとかなりのコストになるわけです。どんな情報を扱うかによって、セキュリティに対する投資額も変わってくるかと思いますが、必ず検討が必要な項目かと思います。
セキュリティを強化するための項目は多岐にわたりますが、いくつか代表的な検討項目をあげるとこういったものになるかと思います。
当社の場合は、とあるMDMサービスを導入しました。もともとPCおよび携帯にセキュリティシステムは入れていたのですが、営業が端末を外に持ち出すことが多かったため、リモートワイプで外部ネットワークから情報の消去ができるような要件を設定して、選択しています。
また、ここでは割愛しますが、ソフトウェア側の権限まわりを一つずつ見直し、リモートでも社内環境を再現できるように設定の変更をすすめています。
通常は出社して勤務することを想定した労務管理体制になっていることが多いと思います。
リモートワークに合わせて就業規則の再整備や、雇用形態毎の出勤体系、出退勤の管理等が必要になります。目の前にメンバーがいないので、そもそも出社してる?休み?といった基本的な事もわかりにくくなるのが、リモートワークのデメリットですね。そのあたりの可視化も同時にできるような労務管理が管理上の利便性を高められるポイントになりますね。
就業規則についてはもともと整備してあったもので対応、シフト管理は一時的にGoogleスプレッドシートで急遽管理することに。出退勤管理はtouch on timeを使用していたため、リモートワーク用の項目を作成することで対応することになりました。
期限付きで支給される助成金がたくさん存在するため、忘れずに申請しましょう。地域や業種によっても適用可能な助成金は様々なので、なかなか網羅しにくいですが、当社でも助成金の一覧を作成しましたので、ぜひご活用ください。
勤務体制が変わることをアナウンスしておかないと、不在のオフィスに電話がかかってきてしまったり、FAXが送られてきてしまったり、とお取引先にいろいろなご迷惑をおかけしてしまうことになります。
営業からお客様へご案内していくことに加えて、こういったことを実施しました。
いきなりのリモートワークなので、メンバーも何が何やらわからないまま在宅での勤務がスタートすることになります。少しでも不安感を取り除くためにこういったものを準備すると良いかもしれません。
いかがでしたでしょうか?思いのほか長文になってしまいました…すみません。見にくい点もあったかと思いますが、ご容赦ください。
みなさんが、リモートワークの体制構築をすすめていくにあたり、この記事が少しでも解決の一助になれれば幸いです。
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